「自分も死ぬところだった」…アパートからロープで降りて父親を殺害した息子=韓国
「自分も死ぬところだった」…アパートからロープで降りて父親を殺害した息子=韓国
父親を殺害して埋めた後、失踪届けまで出した30代の男がうその陳述をしていると親戚側が主張している。

3人きょうだいの末っ子のA被告は昨年11月6日午前3時ごろ、キョンサンブクト(慶お尚北道)サンジュ(尚州)市にある60代の父親が所有する畜舎に行って父親を起こした後、「畜舎を譲ってほしい」と言ったものの拒絶されたため鈍器で殺害した容疑を持たれている。

A被告は付近の野山に父親を埋めて失踪届けを出した容疑と、殺害方法などを検索したパソコンを含め計画犯罪の証拠をなくそうと試みた容疑も持たれている。

A被告の犯行は事件当日未明に畜舎でA被告を目撃したという外国人労働者の陳述などが確保されたことで明らかになった。

今月11日のJTBC「事件班長」によると、偶発的な犯行を主張するA被告は犯行当日、自宅のアパート7階からCCTV(防犯カメラ)を避けてロープ伝いに下に降り、約13キロメートル離れた父親の畜舎に歩いて向かった。

親戚側は、「(A被告が)反省文に犯行後に再びロープを伝って部屋に戻る際、自分も死ぬところだったとして自ら自分を哀れんででいるようだ」と伝えた。

実際にA被告は法廷に提出した反省文で、「殺害目的ではなく畜舎の施設を壊そうと思い行ったが、父親が通報すればアリバイが必要なため危険を冒してロープを伝って行った」と主張した。

また、パソコンで「ロープ伝い」、「自宅で死亡した場合の葬儀手続き」「親族殺害の量刑」などを検索した理由については、「自分がなぜ検索したのかすらわからない。タイピングしたのではなくクリックしただけでも記録が残るので、偶然そうなったと推測する」と主張した。

親戚側は、「A被告の母親である父親の前妻が積極的に善処を嘆願している」とし、「A被告が『父親が暴力的で暴力を受けながら育ち、父親を手伝って畜舎の仕事をしていたのにまともにお金ももらえなかった』と主張しているが、全く事実ではない」と話した。

尊属殺害、死体隠匿などの容疑で起訴されたA被告は5月9日の1審で無期懲役を宣告された。

裁判部は、「A被告が裁判の過程でも被害者である父親を非難するなど反省していない点を考慮すると、社会から永久隔離する必要がある」と量刑の理由を説明した。

A被告に死刑を求刑した検察は量刑不当を理由に控訴した。

検察は、「A被告が父親を残酷に殺害し埋めただけでなく、遺族を利用して証拠を隠匿するなど事案は極めて重大で、A被告が責任を転嫁し反省していない点、遺族がA被告を法廷最高刑の厳罰を科すことを訴えている点などを考慮し控訴した」と明らかにした。

A被告に対する2審宣告は9月末に予定されている。
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