韓国軍の将校が金融業者から借金をする過程で、軍機密の暗号を流出させていた事実が明らかになったが、恋人とのカカオトークのチャットルームに合言葉を書き込むなど、さまざまな方法で合言葉が流出していたことが分かった。

国会国防委員会所属の国民の力のカン・デシク議員が国防部から入手した内容によると、2021年から今年の6月まで軍の第3級国家機密の合言葉を流出させていた事件について、軍の検察に起訴されて軍事裁判所で裁かれた事件は、A大尉が合言葉を教えた報酬として融資を受けていたことが分かった。

A大尉は仮想通貨の投資に失敗して債務の返済に苦しんでいたところ、金融業者から軍の合言葉を提供すれば融資が可能だとの提案を受け、2度にわたって金融業者に合言葉を送り、合計100万ウォン(約10万7000円)の融資を受けていた容疑で懲役2年6ヵ月、執行猶予4年を言い渡された。

A大尉は今年の1月、上官室の暗号掲示板に表示されていた合言葉をスマートフォンのカメラで撮影し、その写真を金融業者に転送し、上官に犯行の事実を知らせた。

しかし、A大尉に対する捜査が進められる中で、この金融業者に合言葉を流出させた軍人らがさらに逮捕され、取り調べが進められている。現在A大尉は除隊措置が取られている。

また、恋人とのカカオトークのチャットルームに暗号を書き込み有罪判決を受けたB上等兵の事例もあった。

運転兵として勤務していたB上等兵は、18回にわたって恋人とのチャットルームに暗号を書き込んでいた容疑で懲役4ヵ月、執行猶予1年を言い渡された。

B上等兵は2022年の10月、先任兵から暗号についての質問を受けたが答えることができず叱責され、恋人とのカカオトークのチャットルームに暗号を記録すれば素早く確認できるという考えから、これを流出させたことが明らかになった。

裁判所はB上等兵の罪責は重いとしながらも、現実的な国家安全保障上の脅威が発生しなかった点などを斟酌(しんしゃく)した。

この他にも、相手の身元を確認せずに軍の機密を流出させていた事例があった。

軍部隊内の暗号伝達業務を担当していたC上等兵は昨年の8月、自身の携帯電話にかかってきた通話で自身を小隊長と名乗った相手に暗号を伝えた容疑で罰金200万ウォン(約21万5000円)の有罪判決を受けた。

D下級士は2022年の2月、勤務中に住民申告用の電話の相手が暗号を尋ね、抜き打ち検査と判断し暗号を伝え罰金300万ウォン(約32万3000円)の有罪判決を受けた。
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