国会保健福祉委員会のキム・ユン議員(共に民主党、比例代表)は24日、食品医薬品安全処から提出された資料を分析した結果、昨年1年間の食欲抑制剤の処方が2億2500万錠以上、処方を受けた患者は112万6000人以上に達することが確認されたと発表した。
処方量と患者数を1日単位で計算した場合、食欲抑制剤が1日に3086人以上の患者に、61万6600錠が処方されていることが分かる。
今年6月時点では1億9600万錠以上、処方を受けた患者は83万5000人で、1日平均4589人が60万2000錠以上の処方を受けていることになる。昨年よりも1日平均の処方量は減少したが、処方を受けた患者は48%(1503人)も増加した計算になる。
患者1人あたりに食欲抑制剤を最も多く処方した歯科医師は、キョンギド(京畿道)クァンジュ(広州)市にある歯科医院の所属であることが確認された。
この歯科医師は昨年患者1人あたり1920錠の食欲抑制剤を処方していたことが分かった。肥満治療と何の関係もない歯科医院で食欲抑制剤を処方していた。
食品医薬品安全処は、2020年8月から「医療用薬物類食欲抑制剤の安全使用基準」のガイドラインを設け、医療機関に伝達しているが、処方権は医師の固有の権限であるため、ガイドラインを破ったとしても制裁できる規定がない。
特に、青少年には食欲抑制剤の使用が禁止されているにもかかわらず、2020年から2024年6月までの約5年間に合計4万860人の青少年に対して378万2000錠が処方されている。
薬物類に指定されている食欲抑制剤は、過剰服用時に不眠症や幻聴だけでなく、ひどい場合は心臓機能の異常や精神分裂など、致命的な副作用が発生することがある。
食欲抑制剤による副作用の報告件数は、2020年の190件から2021年には316件、2022には年319件、2023年には342件と着実に増加しており、今年に入っても上半期だけで215件が報告されている。
キム議員は「食品医薬品安全処が今年の6月から医師が患者の誤用や乱用を防止できるように薬物類投薬内訳確認制度を施行しているが、フェンタニルに対する投薬しか確認することができず、食欲抑制剤まで拡大する必要がある」と述べ、「患者の過度な『医療ショッピング』も問題だが、過度に多量の薬を処方する病院に対する食品医薬品安全処の厳格な処罰規定が必要だ」と指摘している。
続いて「2018年から薬物類統合管理システムが作られているが、依然として医療用薬物類の誤用・乱用問題は深刻だ」と述べ、「食欲抑制剤だけでなく、医療用薬物類の誤用・乱用防止など安全管理強化のための対策準備が急がれる」と強調した。
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