校内暴力の被害者になったことがある児童・生徒が2021年から4年連続で増加した(イラスト)=(聯合ニュース)
校内暴力の被害者になったことがある児童・生徒が2021年から4年連続で増加した(イラスト)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国教育部が25日に公表した小中高校生の校内暴力に関する全国調査で、校内暴力の被害者になったことがある児童・生徒の割合が2021年から4年連続で増加したことが分かった。また24年の全数調査で校内暴力の被害者になったことがあると回答した割合は前年より0.2ポイント上がった2.1%となり、11年ぶりとなる2%台を記録した。

 また校内暴力の被害者は年齢が下がるほど増え、身体的な暴力よりも言葉の暴力やインターネット上のいじめなどが増えた。校内暴力を目撃し、届け出たり助けたりしたという回答は増え、傍観する割合は減ったことが分かった。

 ◇「校内暴力被害」11年ぶり2%台に 身体への暴力のみ減少

 教育部は校内暴力に関する全国調査を年に2回、1回目は全数調査、2回目は標本調査で実施しており、今回発表されたのは24年の全数調査と23年の標本調査。

 24年の全数調査は4月15日から5月14日まで小4~高3の398万人、23年の標本調査は昨年9月18日から10月17日まで小4~高2の約19万人(4%)を対象に行われた。

 24年の全数調査で校内暴力を受けたという回答は前年比0.2ポイント増の2.1%だった。2%台は11年ぶり。

 校内暴力を受けた人の割合は13年の2.2%から16年、17年には0.9%まで下がったが、19年に1.6%に上がり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で対面での授業が減った影響で20年には再び0.9%まで下がった。

 対面での授業が再開されると、21年1.1%、22年1.7%、23年1.9%、24年2.1%と4年連続で上昇した。23年の標本調査でも1.7%を記録し、前年より0.1ポイント高くなった。

 校内暴力受けた人の割合は年齢が下がるほど多かった。

 24年の全数調査では小学生が前年比0.3ポイント増の4.2%、中学生が0.3ポイント増の1.6%、高校生が0.1ポイント増の0.5%だった。23年の標本調査では小学生3.0%、中学生1.2%、高校生0.4%だった。

 被害の種類では言葉の暴力が最も多く、24年の全数調査でいじめを受けた人のうち、言葉の暴力を受けたと回答した人の割合は前年比2.3ポイント増の39.4%を記録した。

 対面授業が再開された影響で、昨年は身体への暴力が17.3%を記録し目立って増加したが、今年は15.5%に下がった。

 ネット上でのいじめは6.9%から7.4%へと0.5ポイント高まった。ネット上でのいじめは高校生で10.4%を記録し、小学生(6.3%)や中学生(9.2%)より高かった。ただ非対面での授業が多かった20年の12.3%よりは相対的に低かった。

 性暴力は0.7ポイント増の5.9%、かつあげ(恐喝)は0.3ポイント増の5.4%だった。

 ◇「傍観」の割合は減少 

 校内暴力の「傍観者」の割合は減った。24年の全数調査で、校内暴力を目撃したとする回答は5.0%で、前年より0.4ポイント高くなった。小学生8.5%、中学生5.1%、高校生1.4%だった。

 校内暴力の被害を「周囲に知らせたり届け出たりした」という回答と「目撃後に知らせたり助けたりした」という回答は、24年の全数調査、23年の標本調査で共に増加傾向を示した。

 被害を届け出た人の割合は24年の全数調査では前年と同じ92.3%、23年の標本調査では0.4ポイント増の91.8%だった。

 校内暴力を目撃後に知らせたり助けたりしたという回答は24年の全数調査が1ポイント増の68.4%、23年の標本調査が1.3ポイント増の66.4%だった。

 校内暴力をしたことがあるという回答は24年の全数調査では1.0%で前年と同じだった。23年の標本調査では1.8%で前年より0.1ポイント高くなった。

 韓国青少年政策研究院の研究員は被害を受けたとする回答が増えたことについて、校内暴力が社会的問題として注目されるようになり、被害を受ける側がより敏感になったとみられると分析した。


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