日米韓、公的開発援助「協力」フィリピンに5年間2900万ドル支援
日米韓、公的開発援助「協力」フィリピンに5年間2900万ドル支援
日本と米国、韓国の公的開発援助(ODA)機関3社が、フィリピンで3者共同個別協力事業を展開する。日米韓がODA事業を同じ地域を対象に企画段階から協力して進めるのは今回が初めてだ。

 KOICA(韓国国際協力団)は27日、フィリピン・マニラ国際コンベンションセンターで米国国際開発処(USAID)、日本国際協力機構(JICA)とフィリピン・バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)の地域の保健分野協力に関する協約を締結した。協約式には、KOICAのキム・ドンホ常任理事、サン・サンマン駐フィリピン大韓民国公使、KOICAのキム・ウンソプ事務所長、フィリピンのメアリー・ケイ・カールソン米大使、USAIDのライアン・ウォッシュバーン事務所長、日本の遠藤和也大使、JICAの坂本威午事務所長、カディル・バンサモロー保健長官、フィリピン保健相などが出席した。

 今回の協約は、日米韓3国が昨年8月、キャンプデービッドの原則を通じて合意した開発分野の協力の一環だ。事業は2024年から2030年まで約5年間(機関別に異なる)進行し、計2900万ドル規模の支援が行われる予定だ。韓国と米国がそれぞれ1300万ドル、日本は300万ドルを投入する。

 保健事業が進められているムスリム・ミンダナオ自治地域は、長い内戦があった地域で、2014年に包括的平和協定を締結し、2019年に自治政府を樹立した。しかし、依然として武力紛争、インフラ不足、貧困、気候災害などの保健医療指標が、フィリピン内で最も脆弱な地域である。これに対し、3国の機関がミンダナオ地域に対して共同支援を決めた。

 3国の機関は△保健医療体系の強化△保健医療サービスの改善△行動および認識の変化△開発協力の効率性向上を通じて、普遍的な医療保障の達成を支援する共同事業を推進する。KOICAは持続可能な公共医療財政確保のための健康保険請求及び還付体系の改善を支援し、USAIDは保健医療ガバナンス及び医薬品調達体系を中心に事業を進める。 JICAは女性及び乳幼児の栄養改善事業を中心に支援する予定だ。
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