「バン!」イノシシの代わりに人を撃つ猟師…「誤認射撃」繰り返される理由=韓国
「バン!」イノシシの代わりに人を撃つ猟師…「誤認射撃」繰り返される理由=韓国
最近、韓国キョンギド(京畿道)やキョンサンブクド(慶尚北道)など全国で、猟師の誤射による人命被害が後を絶たない。2019年末、アフリカ豚熱(ASF)の拡散と農作物被害予防のためにイノシシなど有害野生動物捕獲報賞金支給制が導入された余波だ。農作物の被害を減らすためには、猟師が必要だが、ずさんな免許発給や緩い運営を改めるべきだという指摘が出ている。

 10日、環境部によると、報奨金制導入前に1万5000人あまりだった狩猟免許1種の所持者数は、昨年末3万1337人と2倍以上に急増した。

 政府はイノシシ1頭を捕獲する度に20万ウォンの褒賞金を支給している。政府の報賞金20万ウォンの他に、地方自治体も少なくとも5万ウォンから最大30万ウォンまで別途報賞金を与えており、報賞金がなかった時はほとんど出動しなかった猟師たちが今は自発的に狩りに出るようになった。獲物を捕まえるための競争も激しくなり、報賞金を分け合うチームも多くなったという。

 35人の猟師が活動しているチュンチョンブクド(忠清北道)ヨンドン(永同)郡で1月から8月末までに捕獲されたイノシシの数は計1550頭だ。昨年1年間に捕獲された1325頭を、すでに超えている。

 誤射による人命被害も増えている。6日午後11時30分ごろ、京畿道ヨンチョン(漣川)郡のある道路沿いで40代の男性猟師によって、狩猟に出ていた40代の猟師が死亡した。亡くなった猟師は蛍光安全ベストを着用していなかった。

 先立って7月13日夜には慶尚北道ヨンジュ(栄州)市で60代の猟師が豆畑で苗を植えていた50代の農家をイノシシと勘違いして死亡させた。同様の事故で今年に入って3人が死亡した。警察庁によると、昨年発生した銃事故8件のうち5件が、人をイノシシと誤認したことで発生した。
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