合同参謀本部で開かれた国政監査=10日、ソウル(聯合ニュース)
合同参謀本部で開かれた国政監査=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国軍制服組トップの金明秀(キム・ミョンス)合同参謀本部議長は10日、同本部に対する国会国防委員会の国政監査で、北朝鮮が韓国につながる道路と線路を遮断すると表明したことについて、「内部人員の外部流出を防ぐためのものではないかと考えている」と答弁した。

 金氏は「金正恩(キム・ジョンウン)体制は恐怖を感じている。(非武装地帯の北朝鮮側に)壁を建てているのは外部からの侵入を防ぐため」として、「このような措置は自らを孤立させる。(外部からの流入や内部からの流出を)遮断するための無理な行動」だと指摘した。

 北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は9日、韓国につながる道路と鉄道を完全に断ち切り、防御用の構造物で要塞化する工事を同日から行うと表明した。北朝鮮は昨年末から南北をつなぐ陸路を断絶するため、地雷の埋設や街灯の撤去、線路の撤去などを進め、今年4月からは非武装地帯の北側で対戦車用の防壁とみられる壁の設置や地雷埋設などを進めている。

 金氏は南北をつなぐ陸路は鉄道の東海線と京義線などがあるとして、両線では昨年12月から地雷を埋設し、今年8月にレールの撤去が完了したと明らかにした。そのうえで、「このような動きは事前に監視されていた」とし、「今回(道路と鉄道の完全遮断を)発表した意図は正当性を確保するため」との見解を示した。

 北朝鮮との戦争の可能性を尋ねる質問には「現在のところそれほど高くない」と答弁した。

 日本と物品役務相互提供協定を締結する可能性については、「今は締結を検討していない」と述べた。


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