インド準備銀行(RBI)は、人工知能が金融の安定性に及ぼす影響について懸念を表明し、他の主要通貨当局とともに警告信号を送った。

インド中央銀行のシャクティカンタ・ダス(Shaktikanta Das)総裁はニューデリーで開かれたイベントで、金融サービスでAIと機械学習の使用が増加することで発生する可能性のある潜在的な金融リスクを強調した。これは、世界的な金融当局の懸念を反映している。

ダス総裁は、少数の大規模な技術サプライヤーが支配することで発生する可能性のある集中化リスクを指摘し、「これらのAIシステムが失敗したり、業界全体に障害が発生した場合、システムリスクにつながる可能性がある」と警告した。

彼は、AIが顧客サービスの改善とコスト削減に役立つが、それ以外にも新たな脆弱性が現れる可能性があると指摘した。これには、サイバー攻撃の増加、データ漏洩、そして不透明なAIベースのアルゴリズムを監査することの難しさが含まれる。

ダス総裁の懸念は、他のグローバル金融機関の警告と似ている。欧州中央銀行(ECB)は7月の報告書で、AIが金融の安定性に及ぼす影響について懸念を表明した。

ECBは、AIが利益をもたらすと言及しながらも、「AIサプライヤーが過度に集中し、金融部門でこのようなツールが広く使用される場合、運用リスク、市場集中度、および外部性が増加する可能性がある」と警告した。
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