金被告は同事故を巡り起訴された当時の警察幹部のなかで最も階級が高い。
また、当時のソウル警察庁の人事教育課長で事故当日に緊急通報に対処する部署の当直責任者だった柳美眞(リュ・ミジン)被告と、112番通報(日本の110番通報に相当)状況室のチーム長だったチョン・テギョン被告にも無罪が言い渡された。
地裁は警察などの対応が国民の期待には及ばなかったと認めながらも「検察が提出した証拠だけで、事故発生や被害拡大と関連して被告人の業務上の過失や因果関係が厳格に証明されたとみなすのは難しい」と判断した。
また金被告については、事故を具体的に予見できる可能性が十分ではなかったとみなした。
金被告は2022年10月、ハロウィーンイベントの人混みによる雑踏事故の危険性を予見できたにもかかわらず、警察官などを適切に配置せず、指揮・監督など必要な措置も怠り、被害を拡大させたとして今年1月に在宅起訴された。
金被告は同事故の対応と関連して懲戒(停職)処分を受け、6月に依願免職となった。
また検察は柳被告とチョン被告について、雑踏事故に関連した緊急通報があり、危険な状況が発生したにもかかわらず、危険度に見合った適切な対応を取らなかったと主張したが、地裁はこれについても無罪と判断した。
裁判を傍聴していた事故の遺族らは無罪判決が言い渡されると声を上げて抗議した。
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