ソウル中央地方検察庁反腐敗捜査第2部はこの日、「大統領夫人のドイツモータース相場操作への関与疑惑事件」に関し、金氏に「嫌疑なし」とする処分を下した。この決定は、金氏が2020年4月に「開かれた民主党」から告発されて以来、約4年半の時間を経て下された。
検察は「被疑者が主犯らと共謀したり、彼らの相場操作を認識または予見しながら、口座管理を委託し、株式売買の注文を行うなど、犯行に関与したと認めることは困難であり、起訴することはできないという結論に至った」と述べた。
同社のクォン・オス元会長が2009年から2012年にかけて株価の操作者を動員し、株価を操作する過程で、金氏は関与した疑いを受けていた。
相場操作の疑いがある注文が出されたと検察が把握した金氏の口座は6つだ。以前に起訴されたクォン元会長の事件で、1審・2審が3つ(大信・未来アセット・DS)を、有罪と認められた相場操作の行為に利用されたと判断した。
しかし、検察は「金氏が株式関連の知識、専門性、経験などが不足しており、相場操作に関わった前歴がない点、クォン元会長を信じて会社の株に持続的に投資したことを考慮すると、相場操作の犯罪を行ったという事実を過失的にも認識・予見することは難しい」と述べた。
また、初期投資した金氏が専門性もない状態で「株を買えば大きな利益を得られる」とクォン元会長から勧誘され、投資目的で自身の口座を委託したり、直接取引を行っただけで、株価操作を認識していなかったと判断した。
裁判所は金氏の大信証券口座で2回のなれ合い売買が行われたと判断したが、検察はクォン元会長が金氏に売却するよう連絡したと推測しながらも、取引当時の具体的な連絡が行われた証拠を発見できなかった。
金氏の母親、チェ・ウンスン氏の口座で、なれあい売買などに利用された未来アセット口座、ブロックディールに利用されたDS口座も、クォン元会長などが相場操作に利用したのであり、金氏とは無関係だと検察は明らかにした。
検察はチェ氏もまた、1つの口座がクォン元会長の借名口座として使われたものの、相場操作の行為とは無関係に投資目的で口座を貸したと見て「嫌疑なし」の処分を下した。
与党側は、証券会社の従業員たちの自動録音通話記録で、金氏が共犯者ではないとの証言があったにもかかわらず、検察が引き続き捜査したと批判している。大規模な捜査人員を総動員して10年前の事件を掘り返し、別件捜査として進めたため、金氏は被害者と主張している。
与党関係者は、「10年前の株価操作事件を捜査した前例がない」と述べ、「株価操作が進行中の事件も捜査する時間が不足している中で、10年前の事件をこれほど長期にわたって捜査したことは捜査権の乱用であり、前例がない」と批判した。
また、「別件捜査の禁止は捜査準則であったにもかかわらず、無限に繰り返して、金氏が(関与したとの証拠が)出るまで捜査した。そのため、捜査人員を浪費しただけでなく、時効を延長しながら捜査した」と述べ、「むしろ監察対象ではないか。金氏だけが被害者」と指摘した。
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