世界的なコレラ死亡者急増…WHO「紛争・大規模洪水で126%↑」
世界的なコレラ死亡者急増…WHO「紛争・大規模洪水で126%↑」
今年に入ってコレラによる死亡者数が前年比2倍以上増えたと集計された。発病件数は減ったが、紛争地域が増え、自然災害が発生して死亡者が増えたという分析だ。

 世界保健機関(WHO)は21日(現地時間)、発病現況報告書で「今年1月から9月までの全世界のコレラ発病件数は43万9724件、死亡者は3432人と集計された」と明らかにした。

 発病件数は昨年同期比16%減少したが、死亡者数は126%急増した。WHOはこれに対して「医療へのアクセスが深刻に低下した紛争地域と大規模洪水で施設が破壊された地域などの発病により死亡者数が多くなった」と説明した。

 コレラはコレラ菌であるビブリオコレラ感染で発生する第2級法定感染症だ。急性下痢を誘発して重症脱水が急速に進行するが、治療を受けなければ平均死亡率が50%に達するほど致命率が高い。特に老人、乳幼児などの脆弱階層では致命率が90%に達する。

 新型コロナウイルスのように空気で感染することはなく、患者の大便、嘔吐物との直接接触を通じて伝染し、沸騰したお湯や酸に弱く、衛生環境が良い所では伝播力が高くない。しかし、戦争や自然災害で水道施設が破壊され、衛生環境が悪化すれば、簡単に広がる。

 実際、最近イスラエル軍とヒズボラ間の交戦が激化したレバノンでコレラ発病事例が出て、感染症拡散の懸念が高まっている。

 WHOは「14日基準で世界経口用コレラワクチンの備蓄量がほとんどなくなった」とし「疾病拡散を統制するために、迅速にワクチンの増産に乗り出す必要がある」と強調した。
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