ソウル北部地方裁判所は22日、殺人の容疑で起訴されたチェ被告に対する初公判を開いた。
検察の公訴事実によると、チェ被告はことし8月、ソウル・チュンラン(中浪)区のマンションの喫煙場で同じマンションに住む70代の男性に対し、この男性の行動について追及した。チェ被告は男性が「私はあなたが誰なのかもわからない」と言うと、男性の首を絞めて拳で顔を数十回暴行し、花壇に何度も頭を打ち付けて殺害した容疑を持たれている。
チェ被告側の弁護人は、「被害者と遺族に心から申し訳ないと反省する気持ちを持っている」としながらも、「殺害しようという故意はなく、殺人の状況は否認する。傷害致死は認める」と主張した。
判事がチェ被告に容疑と関連し明らかにしようという意思があるのかを聞くと、チェ被告は「ない」と短く答えた。
チェ被告側の弁護人はまた、「(チェ被告が)拘置所内でひどい暴行および性的暴行に遭った事実がある」とし、「これは普段から暴行の性行がないことを証明しており、最もひどい暴行が心理分析の前日にあったため、暴行が心理分析に影響を与えたのかどうかを判断したい」とし、量刑に酌量するよう要請した。
被害者は事件当時、病院に運ばれたものの、1時間後に死亡したという。チェ被告は当時、傷害の容疑で現行犯逮捕されたが、被害者が死亡したことで殺人に容疑が変更された。チェ被告は捜査の過程で、被害者が自分と母親に危害を加えるのではないかと思ったと話したという。
検察は先月、この事件が法律上の特定重大犯罪に該当するとみて身元情報公開審議委員会を開き、チェ被告の身元情報の公開を議決した。
被害者の子は今月14日に弁護人を通じ公開した意見書で、「チェ・ソンウ被告が妄想により殺人を犯したとして心神耗弱を主張するのではないかと怒りが込み上げ、複雑な心情だ。極悪非道な殺人犯には法の最高刑である死刑が下されることを強く願う」と強調した。
裁判部はチェ被告に対する次回の公判期日を11月11日に指定した。
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