モニタリング団は敵の戦術を研究する軍人・軍属などで構成される見通しだ。さらに、戦場に投入された後に捕虜になったり脱出したりした北朝鮮兵を尋問する要員も含まれる可能性がある。
北朝鮮は、最精鋭の特殊部隊である第11軍団(暴風軍団)の兵力約1万2000人を派兵するとされる。有事の際に後方浸透任務を遂行する暴風軍団の作戦や戦術を研究すれば、韓国軍が防御戦術を立てるのに有用だというのが政府の判断だ。
また、政府はウクライナを支援するための武器・軍需物資の提供も検討しており、非殺傷用軍需物資から防衛用兵器、殺傷兵器へと段階的に対応することを検討している。
北朝鮮が砲弾やミサイルなどの殺傷兵器をロシアに大量に提供した一方、韓国政府はこれまで防毒マスクや医薬品など、非殺傷用軍需物資をウクライナに提供してきた。韓国企業が米国に輸出した155ミリ砲弾が米国を経由してしてウクライナに提供されたという疑惑が指摘されたこともあったが、公式には確認されていない。
消息筋は、北朝鮮軍の派兵とロシアの北朝鮮への軍事技術支援など、ロ朝軍事協力の動向をみながら段階的に対応措置を取ることになるだろうとした上で、「殺傷兵器よりは防衛用兵器が優先され、殺傷兵器を支援するとしても直接よりは迂回(うかい)する方法が優先的に検討されるだろう」と説明した。
ウクライナは、韓国が迎撃システムを提供することを希望しているという。
韓国製の迎撃システムとしては、主に戦闘機を迎撃する「天弓1」と弾道ミサイルも迎撃できる「天弓2」がある。天弓2は先ごろサウジアラビアやイラクも導入を決め、数量が不足していることから、ウクライナに提供されるとすれば天弓1になる可能性が高い。天弓1と天弓2は防衛用兵器にあたる。
ウクライナは155ミリ砲弾も必要としている。ただ、155ミリ砲弾は殺傷兵器にあたるため、ウクライナへの支援が決まっても直接ではなく米国などを経由して提供される可能性が高い。
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