同部が9月に発表した税収再推計によると、今年の国税収入は337兆7000億ウォン(約37兆3500億円)で、歳入予算(367兆3000億ウォン)を29兆6000億ウォン(8.1%)下回ると予想され、昨年(56兆4000億ウォンの欠損)から2年連続で過去最大規模の欠損を計上した。
政府は今年の税収不足分についても、昨年と同様に為替レートを安定させるための外国為替平衡基金など基金の余裕分と地方財源の減額、通常予算を使わない「不用」などで対応することを決めた。
税収不足に対応するため投入される基金や特別会計は14兆~16兆ウォン規模で、このうち外国為替平衡基金が4兆~6兆ウォンと最も規模が大きい。企画財政部は、地方交付税・交付金の削減を最小限にとどめるために外国為替平衡基金を動員すると説明した。昨年も税収不足分を埋めるため、外国為替平衡基金から約20兆ウォンが投入された。
外国為替平衡基金は、為替レートが乱高下した際に米ドルや韓国ウォンを売買し、為替レートを安定させる役割をする。
企画財政部の金熙宰(キム・ヒジェ)外貨資金課長は、外国為替の防波堤としての役割が弱まるのではないかとの懸念に対し「外国為替の保有額は4000億ドル(約61兆5400億円)以上で世界9位の水準」とし、対応力に問題はないと述べた。
このほか、住宅都市基金と国有財産管理基金、公共資金管理基金の余裕財源も投入される。
地方交付税・交付金は、内国税の減少によって減る約9兆7000億ウォンのうち3兆2000億ウォンを支給し、約6兆5000億ウォンの執行を保留する方法で事実上減額する。
今回の対応策で最大16兆ウォンの基金が財政支出に活用されれば、政府の実質的な財政状態を示す管理財政収支の悪化は避けられない見通しだ。
企画財政部のリュ・ジュンジェ国庫課長は「財政の持続可能性などを考慮し、国債を追加発行せず利用可能な政府の財源を優先的に活用した」と説明した。
しかし、税収不足の基金による穴埋めや地方財源の削減が2年連続で行われることに対しては為替の不安定化や地方自治体の反発などが懸念される。
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