「60歳以上お断り」スポーツジム・カフェで「NOシニアゾーン」拡散…人権委の判断は?=韓国
「60歳以上お断り」スポーツジム・カフェで「NOシニアゾーン」拡散…人権委の判断は?=韓国
最近スポーツジムやカフェなどで高齢者の出入りを禁止する「ノー(NO)シニアゾーン」の導入が増え物議を醸す中、スポーツ施設が満65歳以上の高齢者の会員登録を拒絶することは人権差別だという国家人権委員会の判断が出された。「ノーシニアゾーン」の減少につながるかが注目される。

28日人権委によると、ソウルのある複合スポーツ施設はことし1月に満68歳のAさんが会員登録を申請すると、満65歳以上という理由から拒絶した。そのためAさんは人権委に陳情を提起した。

このスポーツ施設側は、「プールやスポーツジムに安全要員を配置しているが、高齢の会員が滑ったりぶつかる事故が頻繁に発生しており、事故が起きてもすぐに対応することが難しいため会員登録の年齢を制限した」と説明した。

しかし人権委は、「スポーツ施設内の安全事故発生率が必ずしも年齢に比例するとは考えられず、満65歳以上を一律的に排除することは不合理」と判断した。

人権委関係者は、「このような一律的な利用制限は一般市民に高齢者が病気に脆弱(ぜいじゃく)だったり体力がなく、不注意や健康上の問題で人に被害を与えるかもしれないという否定的な認識を拡散させる可能性がある」とし、「結果的に商業施設などで高齢者の一律的な排除を正当化する懸念がある」と指摘した。

人権委はこのスポーツ施設側に再発防止策を講じるよう勧告した。

「ノーキッズゾーン」、「ノーアジュンマ(おばさん)ゾーン」に続き「ノーシニアゾーン」まで、特定層の利用を制限する施設と関連した物議は現在進行形だ。

最近、ソウル・カンドン(江東)区のあるスポーツジムは高齢層と同じ空間で運動することが不便だという苦情が提起されると、「若者にあいさつ、会話、プレゼント、要求、称賛などをしないでください」という告知文を掲示し物議となった。70歳以上は会員として受け付けないというソウル・ヨンドゥンポ(永登浦)区のあるスポーツジムはメディアに、「会員が運動中にけがをして保険処理した10件中、8件が高齢者だった」とし、やむを得ない措置だと主張した。

昨年、SNSにはあるカフェの入口に貼られた「ノーシニアゾーン」(60歳以上の出入り制限)の写真が掲載され注目を集めた。このカフェ側は一部の高齢の客が若い客にセクハラ発言をしたことをきっかけに「ノーシニアゾーン」を導入することになったと釈明した。また、あるフランチャイズカフェでは店内に座っていた高齢の客に店主が「若い客が来ない」として店から出ることを求める趣旨のメモを渡した事実が伝えられ批判を受けた。
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