徴用被害者への賠償金を被告の日本企業に代わって支払う政府傘下の「日帝強制動員被害者支援財団」などによると、李さんはこの日、政府の解決策を受け入れ、賠償相当額と遅延利息を受け取った。
長男は、兄弟の一部が財団と接触して政府解決策の受け入れを巡り議論していることは知っていたが、自身は反対する立場だったとし、「きょう兄弟たちを説得するために光州に行く予定だったが、ニュースを通じて、賠償金(相当額)が支払われたという内容を突然知ることになった」と説明した。
また高齢のために療養型病院に入院している父親は正常な意思疎通が難しい状況であり、政府の解決策に同意するという意思表示を財団側に示したことが息子として納得できないと強調した。
そのうえで「迅速に兄弟たちに現在の状況がなぜ、どのように発生したのか、誰が署名したのか、誰がお金を受け取ったのかを確認する」とし「これを取り消すことができるのかも話し合う」と話した。
韓国大法院(最高裁)は2018年10月と11月、日本製鉄(当時の新日鉄住金)と三菱重工業に対しそれぞれ被害者への賠償を命じる判決を言い渡した。判決を受け、韓国政府は昨年3月、被告の日本企業に代わり賠償相当額を被害者支援財団が支払う解決策を発表した。
18年の大法院判決で勝訴が確定した徴用被害者は15人。今月23日に梁錦徳(ヤン・クムドク)さんが、この日李さんが賠償相当額と遅延利息を受け取ったことで、生存している徴用被害者13人全員が韓国政府の解決策に応じたことになる。ただ、李さんの長男が手続きに問題があると主張したことで、紛争の火種が残った。
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