米朝が軍縮交渉を行う可能性については、「非核化交渉の機会が減り、あたかも優先順位が落ちたように映る側面があるが、これと実際の政策が動くのは別の話だ」とし、韓米の非核化目標は疑う余地がないと強調した。
また第2次トランプ政権が国益追求を強化する見通しのなか、韓国が価値観を重視した外交を続けていくことについては、「米国第一主義の旗印の下に国益を強調するとしても、基本的な地政学的枠組みを無視しながら進むことは絶対にない」と指摘した。
そのうえで、大きな枠組みの中で調整できる部分は調整し、できない部分については立場を守るなどして、ギャップを埋める努力が協議の焦点になるだろうと見通した。
同高官は、トランプ氏がウクライナ戦争を終わらせると公言している状況で、韓国政府がウクライナへの兵器支援を検討していることについては、「スタートの過程で韓米間の政策調整があるだろう」とし、政策を急いで見直す状況は現時点では確認されていないと説明した。
ウクライナで捕虜になった北朝鮮兵が韓国に送られてくる可能性については、「あらゆる可能性を念頭に置き、国際法的に検討するのは政府の仕事であり、すべて検討している」と述べた。
ウクライナ戦争終結後のロシアとの関係については、戦後処理の過程を見極める必要があるとし、韓国の外交領域が大きくなることは確実だと話した。
第2次トランプ政権発足による韓国のリスク要因としては「不確実性」の高まりを挙げ、チャンスについては、「利害関係さえ一致すれば行動がより速くなる可能性がある」と述べた。
これに関連し、趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官は、第2次トランプ政権下でも韓米同盟は堅固に維持、強化されるという確信を持っているとし、その理由としてトランプ氏の政策は友好国の役割拡大であり、これは国力にふさわしい役割と責任を全うするという韓国の「グローバル中枢国家」ビジョンと通じるためと説明した。
また第1次トランプ政権はインド太平洋戦略を初めて本格推進した米政府と指摘し、トランプ政権が同戦略を通じて強調した自由で開かれたインド太平洋の秩序と同盟関係は尹政権の外交基調と相当部分一致するとの見解を示した。
そのうえで、「外交部はこのような政策上の接点を土台に第2次トランプ政権とも細やかな政策調整を通じて協力をさらに強化していく」と話した。
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