19日、ソウル市議会定例会の質疑者として壇上に上がったユン・ヨンヒ市会議員(国民の力)は最近、地方議会の議員をかたるディープフェイクによる犯罪被害が増加していることに言及し、呉市長の顔を用いて作成されたディープフェイクの映像を公開した。ディープフェイク技術の波及力を簡単に説明すると同時に、その危険性と深刻さを知らせるためだ。
ユン議員が携帯電話のアプリである外国の俳優とオ市長の顔を合成すると、会議場にいたすべての人々が大笑いした。ユン議員の質問に答えるため壇上に上がった呉市長もにっこりと笑いながら「妙に似ている」と話した。
ユン議員は「私はこの映像を1分もかからずに作成したが、無料でしかもとても簡単だった」と指摘した。
これに対して呉市長は「ソウル市ではデジタル性犯罪センターで初めてディープフェイク映像を捕捉するAIプログラムを導入したが、その効果は期待以上」と述べ、「これまでは人がいちいち手作業で対応せねばらなず、消してもゴキブリのように再び出てくる状況が絶えず発生していたが、現在はAIが大量にディープフェイク映像を削除してくれている」と説明した。
さらに呉市長は「被害者になった場合、社会的・精神的被害が深刻なため、今後も人権を徹底的に保護できるように努力する」と強調した。
警察庁は17日、ソウル、インチョン(仁川)、プサン(釜山)、クヮンジュ(光州)、テグ(大邱)など全国各地の議員30人からディープフェイク映像を使った脅迫メールを受け取ったとの通報を受け付けたことを明らかにした。違法な合成写真として使われた写真は、議会のホームページなどインターネットに掲載されている議員らの証明写真だ。
メールには「あなたの犯罪証拠を持っている」、「政治活動にどんな影響が出るのか分かるか」などの脅迫メッセージも書かれていたという。
メール送信者は違法な合成写真を削除する見返りとして、5万ドル(約773万円)相当の仮想通貨をQRコードで送るように誘導していたことが、調査の結果分かった。
警察の関係者は「ソウル警察庁のサイバー犯罪捜査隊など、各地域の警察で捜査する方針」と述べた。
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