トランプ氏の新政権により不安が拡大している中で、内需が厳しくなる懸念が増している。来週には10月の産業活動動向などを通して韓国の消費や投資などの内需の実力を確認することはもちろん、第3四半期の家計動向調査の結果で一般国民の消費余力を垣間見ることができる指標が相次いで発表される。また、企画財政部は代表的な「輸出部門の孝行者」である半導体などの産業競争力強化のための関係長官会議を2年ぶりに再開し、産業分野の支援方案を発表する予定だ。

企画財政部によると、チェ・サンモク副総理兼企画財政部長官は27日、産業競争力強化関係長官会議を主宰する。会議には産業通商資源部など産業・経済関連の部署が参加する。産業競争力強化関係長官会議は海運業界と造船業界の構造調整をきっかけに2016年に新設され、今回のトランプ氏の2期目の政権運営スタートを控えて産業ごとに対応戦略を議論するために約2年ぶりに再開された。企画財政部は、会議を通じて産業部とともに半導体分野への支援強化方案を発表する計画だ。チェ副首相はこの日韓国国内の人工知能(AI)半導体の設計企業を訪問し、業界との意思疎通を行う。

29日には対外経済長官懇談会兼対外経済長官会議も開かれる。政府は次期トランプ政権の運営がスタートするまで毎週懇談会を開き、情報共有と韓国政府の対応方針などについて議論を行うことを決めた。通商から産業、外的要因による内需の懸念まで、さまざまな主題について議論されるものとみられている。

27日には統計庁の「9月人口動向」が発表される。今年の1月から8月までの出生児数は15万8011人で、昨年の同時期に比べると598人(0.4%)減少した。しかし出生児数は7月から8月に2万人台を記録して2か月連続で増加傾向を示し、出産の先行指標とされる婚姻件数が新型コロナ禍以降に増加したことで、今年は出生児数が増加に転じると期待されている。

韓国統計庁は28日に「第3四半期家計動向調査」を発表する。これは家計の月平均所得と支出や分位別の所得を通じて社会の再分配レベルについて調べることができる指標だ。第2四半期時点で世帯当りの月平均所得は496万1000ウォン(約54万4000円)で、1年前に比べて3.5%増加した。しかし、物価を反映した家計実質所得は0.8%の増加にとどまり、物価高の影響を受けた。最近、物価の安定に支えられて、実際に体感できる家計の改善に関心が集まっている。

29日には10月の産業活動動向指標が発表される。最近の産業活動動向では、建設業を中心とした内需不振が確認されている。9月時点の消費を示す小売販売は昨年の同時期より2.2%減少し、消費がまだ回復できずにいることを示している。建設業界の投資もやはり1.2%減少し、5ヶ月連続で減少傾向が続いており、不振を免れずにいる。韓国政府は11月の最近の経済動向を通して「内需回復の兆し」という文言を7カ月ぶりに使用せず、内需への懸念が増大している状況であるため、今回の指標も重要な分岐点になるものとみられている。

この他にも韓国統計庁は「2022年国民移転算定」を26日に公開する。国民移転算定は各年齢間の資源配分を反映した指標で、年齢変化にともなう労働所得と消費を示す。青少年期と就職前までは「赤字」で暮らし、以降引退時期までは労働所得を得ることによる「黒字」、そして老後は赤字に再突入する傾向があるが、その中でも微細な変化を確認できるものとみられている。
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