道路に寝そべっていた通行人を車でひいて死亡させた60代のトラックの運転手が控訴審で無罪を言い渡された。

法曹界によると30日、テジョン(大田)地裁は交通事故処理特例法違反の疑いで起訴されていたAさん(64)に、1審と同じ無罪を言い渡した。

Aさんは2020年の7月4日午前8時55分、チュンチョンナムド(忠清南道)ノンサン(論山)市の道路でトラックを運転していたところ、道路に寝そべっていたBさん(86)を発見できずにはねた。Bさんは病院に搬送され、約7ヵ月後の2021年2月11日、大田の病院で敗血症性ショックで死亡した。

1審は「被告は当時、前方および左右をよく見ずに運転して被害者をはねた過失があるとは認められる」としながらも、「ただし事故後に発生した大腿骨の骨折は被害が倒れたことによるものか、または外的抗力によって折れたものか判断しにくい」と述べた。

さらに裁判所はこの事故の当時、被害者がすでに倒れて横になっている状態で、被告の車両の車輪が右腕をひいた可能性が高いとした。

検察はAさんに無罪を言い渡した1審の判決を不服とし控訴した。それでも控訴審では「再調査の結果、検事が提出した証拠だけでは被害者が被告が起こした交通事故で死亡に至ることになったことを認めるには不十分だ」とし、「他にこれを認める証拠がなく、被告に無罪を宣告した1審は正当なもの」と判示した。
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