韓国雇用労働省、2日から常習的な賃金未払い4120か所・建設現場100か所に対して労働監督
韓国雇用労働省、2日から常習的な賃金未払い4120か所・建設現場100か所に対して労働監督
障害者を多数雇用する企業A社は、対外的には障害者を大切にする企業であると宣伝しながら、過去3年間で障害者を含む291名の賃金14億ウォン(約1億5000万円)を未払いにしていた。

 匿名の通報によると、京畿道に所在する企業B社では「現在、5か月以上賃金が未払いの状態で、代表者とその家族だけが給与を受け取っている」という深刻な状況が報告されている。

 韓国雇用労働省は1日、上記のように常習的に賃金を未払いにしている企業4120か所と建設現場100か所に対して、2日から労働監督を開始すると発表した。

 同省は、まず匿名通報を基に故意の未払いと包括賃金の不正利用が疑われる企業120か所に対して、未払い撲滅のための計画的監督を実施する。監督の結果、故意の未払いが確認された場合、是正の機会を与えず「即時法的処理」を行う方針だ。

 また、最近3年間にわたり継続的に賃金未払いが発生している企業4000か所と退職給付金などを未納の建設現場100か所を対象に、2日から2週間の間、賃金未払いの防止と撲滅のための現場指導・点検を実施する。

 今年9月には、常習的な未払い事業主に対する経済的制裁を強化する法律を改正。これと共に、こうした計画的監督と指導・点検を通じて、未払いで苦しむ労働者の困難を解消し、「賃金未払いは重大な犯罪」という社会的認識を広めていくという。

 キム・ムンス(金文洙 )雇用労働相は、「常習的な未払い事業主の誤った認識を正し、被害労働者の困難を解消するために労働監督の能力を集中させる」とし、今回の労働監督の意義を強調した。

 一方、雇用労働省のe-雇用統計指標によると、今年9月までに21万7000名の労働者が1兆5224億ウォンの賃金を適時に受け取れていない。未払い金額は、昨年の過去最大であった1兆7846億ウォンの85.3%に達する。

 もし今年の10月から12月の未払い賃金が2622億ウォンを超える場合は、今年の賃金未払いは昨年(1兆7846億ウォン)を上回り、過去最大値を更新する見込みだ。
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