聯合ニュースのインタビューに応じるアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長=(聯合ニュース)
聯合ニュースのインタビューに応じるアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国でも高い人気を誇るアサヒビールを生産・販売するアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長は2日までに聯合ニュースのインタビューに応じ、世界市場で2030年までにノンアルコールビールと度数3.5%以下のビールの構成比を現在の12%から20%に高める目標を掲げているとして、「ノンアルコールビールと低アルコールビールの比率を高め、新たな需要を獲得したい」と強調した。

 また、今後も韓国市場で新たな商品を開発・追加していくとし、「近くノンアルコール商品を韓国で発売する」と明らかにした。低カロリービールの発売に関しても、日本では低アルコール、低カロリー、低糖質商品が人気を集めているとして、「十分検討に値する」と語った。

 韓国市場については、日本のトレンドをいち早く捉える市場であり、グループとしても消費動向をいち早く捉えられる市場と説明。「アサヒ全体の戦略の中でも韓国は非常に重要だ」との認識を示した。

 勝木氏は「韓国の消費者は新しいもの、独自性のあるものを好む傾向がある」と語った。ロッテアサヒ酒類を通じて発売した蓋が全開になる「生ジョッキ缶」が韓国で大ヒットした背景にはこのような消費者の趣向があると評した。

 同商品は韓国で昨年5月に数量限定で発売され、7月には韓国独自デザイン缶が発売された。同商品の人気により、販売を手掛けたロッテアサヒ酒類は昨年、韓国市場でビールのブランド別の小売店売上高で3位に浮上した。

 ただ、グループのグローバル事業に占める韓国市場の割合はまだ大きくない。勝木氏は「(韓国市場で)規模の拡大だけを目指すというより、安定的に成長していきたい」として、「韓国の方々に長くわれわれの商品を楽しんでもらいたい」と語った。

 2019年には日本の対韓国輸出規制強化などにより、韓国で日本製品の不買運動が起き、アサヒビールも販売不振に陥った。勝木氏は「ブランドを強化している限り、外部の環境がどうなってもわれわれの商品は韓国の方々に愛され続けると信じている」とし、外部環境が複雑にならず、両国の交流がさらに深まっていくことに期待を寄せた。

 勝木氏は2021年に社長に就任した。1990年代初め、数カ月間韓国に駐在した経験があり、その後も約200回出張で韓国を訪れたという。韓国のビールについては、「個人的な感想としては飲みやすく、今の世界のビールの潮流に合っていると思う」として、「海外進出の選択肢もあるのではないか」と提言した。


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