ファン監督は、ネットフリックス史上最多視聴時間を記録し、空前のヒット作となったシーズン1との差別化ポイントとして「投票」を挙げた。
シーズン1で登場したゲームを続けるかどうかを決める投票がシーズン2では毎ゲームで行われるとしながら、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が宣言した「非常戒厳」の解除要求決議案が国会議員による投票で可決されたこととの関連に言及。「戒厳発表が信じられず、寝ずにテレビをずっと見ていた。このような途方もない対立と分裂、激変は『イカゲーム』のシーンとも結びつけることができる。われわれが『イカゲーム』を見ることは、この世界を眺めることと大きく変わらないと考える」と強調した。
尹大統領に対しては「弾劾であれ自主的な下野であれ、最大限速やかに責任を負うべき方が責任を負い、幸せな年末を国民に返してほしい」と語った。
シーズン2では、ゲーム参加者の年齢層が前作より低くなった。
ファン監督は「シーズン1の脚本を書いた時は、社会的失敗を経験して借金を作るにはある程度の年齢でなければならないと考えた」とし、「その後のコイン(暗号資産)ブームにより、若年層が労働で金を稼ぐことをあきらめて一獲千金に頼っていると感じた。このような若い世代の問題を盛り込もうと若手の参加者を起用した」と説明した。
物語の構造も変わり、シーズン1では人生のどん底にいたギフンが一攫千金を狙ってゲームに参加するが、シーズン2では資産家になったギフンがゲームを止めるために戻ってくる内容となっている。
ファン監督は「このゲームを誰が行っているのかを突き止め、これを止めようとするギフンと、彼を阻止して崩壊させようとするフロントマンの対決がストーリーの中心」と明らかにした。
「韓国でも、世界でも対立が深刻化している。分裂し、互いを敵対視する人間を見ると、現実と『イカゲーム』は似ていると感じられる」とし、作品を通じてこの社会や世界を振り返る機会になることを願うと述べた。
主人公のソン・ギフン役を演じたイ・ジョンジェは、シーズン1との違いについて「ギフンの感情や状況を見つめる視角が完全に変わったようだ」とし、「目標が明確な人物に変化した」と説明した。
ゲームの運営責任者、フロントマンを演じたイ・ビョンホンは「『イカゲーム』が世界で愛されたのは、どの国の人も共感できる普遍的な情緒があったため」としながら「(シーズン1より)衝撃は小さいかもしれないが、より多くの人物のストーリーとドラマがシーズン2をけん引していくだろう」と期待を示した。
イ・ジョンジェとイ・ビョンホンが共演するのは1998年の韓国ドラマ「白夜」以来26年ぶり。
シーズン1を視聴者として見守り、シーズン2から新たに参加したイム・シワン、カン・エシム、カン・ハヌルらもキャスティングされた喜びを語った。
この日の制作発表会には、出演を巡って論争を呼んだチェ・スンヒョン(元BIGBANGのT.O.P)とオ・ダルスは出席しなかった。チェ・スンヒョンは大麻を吸引した罪で有罪判決を受け、オ・ダルスは女性劇団員へのセクハラ疑惑が提起されていた。
ネットフリックスの今年最大の期待作とされる「イカゲーム」シーズン2は26日に配信がスタートする。韓国をはじめ米国、フランス、英国など世界各地でワールドプレミアイベントが開催中だ。
Copyright 2024YONHAPNEWS. All rights reserved. 40