韓国法務部　尹大統領を出国禁止に＝非常戒厳巡り

【ソウル聯合ニュース】韓国で３日夜に出された「非常戒厳」宣言を巡り、内乱や職権濫用などの容疑で捜査を受けている尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領の出国が禁じられた。法務部の裵祥業（ペ・サンオプ）出入国・外国人政策本部長が国会法制司法委員会で明らかにした。

　現職大統領の出国禁止は極めて異例。

　政府高官らの不正を捜査する高位公職者犯罪捜査処はこの日、午後３時ごろに尹大統領の出国を禁止するよう法務部に申請したと発表した。裵氏が午後３時３５分ごろに出国禁止措置を取ったと明らかにしたことから、申請から３０分ほどで措置が取られたとみられる。

　これと関連して裵氏は、出国禁止措置の申請が捜査機関からあれば簡単な確認を行い、間違いさえなければほとんどの場合、出国禁止措置を取ると説明した。

　裵氏は複数の捜査機関の要請によって尹大統領を出国禁止にしたと伝えたものの、高位公職者犯罪捜査処以外にどの捜査機関が申請したかについては明らかにしなかった。

　一方、高位公職者犯罪捜査処の呉東運（オ・ドンウン）処長は同委員会で、尹大統領の身柄の拘束に関し、「内乱罪の首魁（しゅかい）と重要犯罪者は拘束して捜査するのが原則」と述べた。