共に民主党のホ・ヨン議員はこの日、国会委員会に出席したパク・アンス戒厳司令官(陸軍参謀総長)に対し、「なぜ撤収命令を下さなかったのか。なぜ特別措置権を発動しなかったのか」と指摘した。
これに先立ち、国会の国防委員会に所属している共に民主党のチュ・ミエ議員は「軍の防諜司令部秘書室がヨ・インヒョン傍聴司令官の直接指示により『戒厳事件に関する合同捜査本部の参考資料』を作成し、先月ヨ司令官に報告した文書を入手した」と明らかにした。
報告書には1980年の5月17日にイ・ヒソン戒厳司令官が発表した戒厳布告令も添付されているが、その末尾には「本布告に違反した者は令状なく逮捕・拘禁・捜索し、厳重に処断する」と書かれている。今回の戒厳令でパク司令官が発表した布告令はこれを参考にしたとみられるとするのがチュ議員の主張だ。
参考資料には戒厳司令官が特別措置権により「緊急の状況」の時は逮捕、拘禁、押収、捜索などができるとする戒厳法の内容も含まれている。
ホ議員はパク司令官に対し、「戒厳司令官として何の役割も果たさなかった」とし、「戒厳司令官がそんなことではかかしと同じだ」と責め立てた。
さらにホ議員は、パク司令官が「ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領の非常戒厳宣言をテレビで初めて見て知った。問題意識を感じた」と答えたことを挙げ、「戒厳司令官、戒厳副司令官、首都防衛司令官は『テレビを見て知った』と最初に答えた。しかし事実がすべて明らかになっているではないか」と述べ、「(ここに)50人の指揮官が座っているが、テレビを見て戒厳のことを知った人は手を挙げて」と尋ねた。
すると、パク司令官の後ろに座っていた国防部と合同参謀本部の幹部、作戦部隊の指揮官など約50人の現役軍人のうちの3分の2ほどが手を挙げた。
これに対しホ議員は「恥を知るべきだ」と声を高めた。
先立って「非常戒厳をテレビで見て知った」と述べたクァク・ジョングン陸軍特殊戦司令官は、戒厳が宣言された3日より前の1日に戒厳についての内容を事前に知っていたと述べている。
ただし国防部のキム・ヨンヒョン前長官が1日に「国会、選挙管理委員会、民主党本部、世論調査機関など6か所を確保せよ」と指示した時、戒厳についての言及はなかったが、自分で戒厳状況だと類推したものだと述べた。
クァク司令官は「当時、キム長官になぜ気になる点を聞かなかったのか」との質問に対し「長官にその話を聞いた時にはまさかそれが実行に移されるとは思わなかった」と答えた。
共に民主党のパク・ボムゲ議員は「クァク司令官は事前に戒厳のことを知っていたという点を検察に供述していない」と述べ、「すでに非常戒厳に関係していた者の話が一致していたため、供述しなかったと私に申告をした」と明らかにした。
クァク司令官は、国民の力に所属するソン・イルジョン国防委員長が「(実際の)話が一致しているのか、それとも(自分が)そう感じているのか」と尋ねると、「(大半の関係者が戒厳の事実をマスコミの報道を見て知ったとの)話が一致しているようだと感じた」と述べた。
クァク司令官の他に国防委員会に出席した将官級指揮官のほとんどは「非常戒厳の宣布前に戒厳について知っていたか」との質問に「事前に知らなかった」と答え、ある将官級将校は「兆候については把握していた」と返答した。
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