米大法院、NVIDIAの暗号通貨集団訴訟の却下要請を却下

米国最高裁判所が暗号資産（仮想通貨）集団訴訟の却下を要求するNVIDIAの上訴申請を却下した。

報道によると、最高裁は短い一行で構成された命令文を通じて、NVIDIAの控訴を特別な説明なしに却下した。この決定は、2021年3月にカリフォルニア地方裁判所が却下した当該訴訟を復活させた控訴裁判所の判決を事実上維持するものだ。

この訴訟は、2018年にNVIDIAの株主グループが提起したもので、NVIDIAが10億ドル(約1524億7228万円)以上のGPUを暗号資産マイナーに販売したことを隠蔽し、CEOのJensen Huangが暗号資産業界への販売量を縮小したと主張している。

NVIDIAの広報担当者はCointelegraphとのインタビューで、「事件の却下を確認した下級審判決が本案で維持されることを望んだが、我々は防御を続ける準備ができている」と述べた。また、「証券訴訟における一貫した予測可能な基準は、株主を保護し、強力な経済を維持するために不可欠であり、我々はこれを支持し続ける」と付け加えた。

この訴訟で株主は、NVIDIAのGPUの販売が暗号資産マイナーへの販売によって支えられていると主張し、2018年末に暗号資産市場が下落し、販売量が急減したとき、NVIDIAの株価が2日間で30％近く急落したことを指摘した。

NVIDIAは、訴訟が同社の事業と収益について捏造された情報に基づく専門家の意見に依拠していると主張したが、10月に米国司法省と証券取引委員会（SEC）は、「NVIDIAの主張はこの事件で起こったことではない」と述べ、訴訟側の主張を支持した。

これらの機関は、元NVIDIAの役員の陳述とカナダの銀行の報告書を含む証拠を提示し、NVIDIAが暗号資産の収益を13億5000万ドル(約2058億円)以上過少報告したと主張した。