国会は同日午後、本会議を開き、ユン大統領の弾劾訴追案を上程し、在籍議員300人全員の投票で賛成204票、反対85票、棄権3票、無効8票で可決した。国会が大統領府に弾劾訴追決議書を伝達すると、その瞬間、国軍統帥権は大統領権限代行であるハン・ドクス首相に移る。
軍統帥権は軍の指揮権を意味するもので、大統領の他の権限と同様に、別途の手続きなしにハン首相に移り、空白は発生しない。国会の大統領弾劾訴追案可決による首相の軍統帥権行使代行は、2004年と2016年にもあったため、初めてではない。
しかし、今回は国防部長官まで空席となり、キム・ソンホ次官が長官職務を代行する史上初の大統領と国防部長官の同時代行体制となった。
特に、拘束捜査を受けているキム・ヨンヒョン元大臣の後任として指名された人物が相次いで長官の座を辞退したため、当面は軍統帥権者と国防部長官の代理体制になるしかない。国防部長官の代理体制は前例のないことだ。
キム・ソンホ長官代行は、ハン・ドクス首相の緊急指示に基づき、北朝鮮への備え態勢を再確認し、指揮体系を強化して安保の空白がないようにするため、全軍主要指揮官会議などを主宰するものとみられる。これに先立ち、2004年のノ・テウ大統領と2016年のパク・クネ大統領の弾劾案が国会を通過した際にも、軍は直ちに国防部長官主宰の指揮官会議を開き、米韓間の軍高官級会談などで準備態勢を強化した。
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