韓国検察、金南局前議員に懲役6か月を求刑…「60億ウォンコインを故意に未申告」
韓国検察、金南局前議員に懲役6か月を求刑…「60億ウォンコインを故意に未申告」
韓国最大野党「共に民主党」のキム・ナングク(金南局)前議員が、巨額の暗号資産(仮想通貨)を隠すために虚偽の国会財産申告を行った疑いを受け、検察が懲役6か月を求刑した。

 検察は18日午前、ソウル南部地裁刑事9単独のチョン・ウヨン(鄭宇容)裁判官のもとで行われた審理において、金前議員に対し「懲役6か月を言い渡してほしい」と求めた。

 金前議員は、昨年8月に偽計による公務執行妨害罪の疑いで在宅起訴された。彼は2021年と2022年の二度にわたり、国会議員の財産申告の際にコイン投資で得た巨額の利益を隠すために行動。具体的には、財産申告基準日(毎年12月31日)の直前に、仮想通貨アカウントの預置金の一部を銀行口座に送金。これにより財産総額を調整し、残りの預置金をコインに変換するなどして、国会公職者倫理委員会の財産変動内容審査業務を妨害した疑いが持たれている。

 この日の裁判で検察は「被告は自身が保有するコインを申告しない目的を持っていた」と指摘し、「国会公職者倫理委員会の国会議員財産審査を偽計により妨害した」と述べた。

 金前議員側の弁護士は「被告は公職者になる前からコイン取引を行っていたが、法令上コインは財産申告登録の対象ではなかったため、申告しなかった」とし、「結果的に実質的な財産公開が行われなかったのは立法の不在によるものだ」と反論した。さらに、弁護士は「法理上、財産申告時点の途中に保有していたコインの預置金は申告対象ではないため、単なる未申告は処罰対象に該当しない」とし、無罪を主張した。

 10月の裁判で金前議員は「財産申告も公職者倫理法で定められた手続きに従って誠実に履行し、公務員の職務を妨害しようとする故意はなかった」として、疑いを否定している。

 金前議員は昨年、60億ウォン(約6億3700万円)相当のコインを保有していた事実が明らかになり、投資金の出所や資金の使用先を巡って疑惑が提起された。また、ゲーム業界から得た未公開情報を利用してコインを安値で購入し利益を得る手法で不正取引を行ったり、国会の常任委員会などの議会活動中に取引を行ったとして物議を醸している。

 ただし、検察は未公開情報利用の疑惑やコイン購入代金の違法受領疑惑については、証拠不十分として疑いなしの処分を下した。

 一方、判決は2025年2月10日午後2時に行われる予定だ。
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