「間違いを正すことがこんなに難しいのか」…父親殺害の無期懲役囚、24年ぶりに無罪判決=韓国
「間違いを正すことがこんなに難しいのか」…父親殺害の無期懲役囚、24年ぶりに無罪判決=韓国
韓国で父親殺害の罪により無期懲役を言い渡され、24年間の服役を経て再審で無罪判決を受けたキム・シンヘさんが6日、出所後の記者会見で「間違ったことを正すのに数十年もかかるのか、多くのことを考えさせられた」と心情を吐露した。

 キムさんはこの日午後、全羅南道の長興刑務所を出所した後、記者に対し、「間違った部分があったときにすぐに正せばよかったのに、私たちの司法制度や政治体制ではこんなにも難しいのか、と中にいながら考えた」と語った。

 彼女は2000年3月、当時52歳の父親に睡眠薬を混ぜた酒を飲ませて殺害したとして起訴され、1審で無期懲役の判決を受けた後、最高裁の確定判決まで至ったが、2015年に再審が決定され、今回無罪が言い渡された。

 亡父については、「苦労ばかりして亡くなったのに、最後まで守ってあげられず申し訳ない。恥じることなく、一人の人間として、娘として生きたその年月を無駄にしないように、しっかりと終わらせたい」と述べた。

 さらに、「自分自身をよく知らない人がいると思う。その人たちが力を得て本来の場所に戻れるように手助けすることが、私の恩返しになるのではないか」との考えを示した。

 長興刑務所の正門から出たキムさんは、「洛東江殺人事件」で無実の服役を強いられたチャン・ドンイクさんや、「華城連続殺人事件」の犯人として冤罪を受けたユン・ソンヨさんから花束を受け取ると、目が潤んだ。

 彼らはキムさんの無罪を祝う意味で万歳三唱し、あらかじめ用意していた花束などを渡し、彼女を慰めた。キムさんは自身の再審を担当し、無罪判決を導いたパク・ジュンヨン(朴俊映)弁護士と会うと、笑みを浮かべた。
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