また、派兵された北朝鮮軍は大きな被害を受けたウクライナ軍のドローン攻撃に対する対応方法など戦場での経験と教訓を体系的に整理し伝播しているとみられる。
国際人権団体のヒューマンライツ財団(HRF)は北朝鮮専門ウェブサイトNKインサイダーを通じ、ロシアに派兵された北朝鮮軍の内部文書を発見したと明らかにした。
HRFのイ・ソンミン韓国担当局長は13日、米国の自由アジア放送(RFA)に「財団はウクライナと関連しさまざまな支援活動をしてきたが、このような協力を通じウクライナ特殊軍の作業を助け、これをきっかけに文書を入手した」とし、「戦場で軍人が直接作成したもので、北朝鮮軍の内部状況をうかがえる重要な資料」と説明した。
HRFが公開した「94旅団戦闘経験と教訓」という題名の文書は劣悪な戦場環境の中で兵士に精神戦力を注文していた。
文書は、「敬愛する最高司令官同志の戦闘命令を命をささげて貫徹すべきという高い精神力と戦闘精神、自己犠牲精神を発揮しながらビョンホ(虎)のように戦場を走り最新武器で装備した敵を戦慄(せんりつ)させプレホボ地域を解放した」と評価した。
また、「全ての戦闘員は思想と信念の強者、高い戦闘精神で準備すれば現代的な武装装備を備えた敵も政治思想的な優勢、戦法的な優勢により十分に勝利できる」と強調した。
ウクライナ軍のドローン攻撃と砲撃の被害を減らすための苦心の跡も残っている。
文書は、「一部の戦闘員は敵の砲撃、無人機打撃を考慮することなく接近し、敵の銃弾を受け共に負傷したり犠牲になる現象が約10件あった」とし、「リアルタイムで偵察および無人機打撃行動が行われる現代戦において、戦闘組(2~3人)単位で分散行動をしなければ敵の無人機、砲兵打撃により同時に多くの損失を負うことになる」と記述した。
ロシアとの疎通が円滑ではないという点も指摘された。
これと関連し文書は、「ロシア側との協同で負傷者、戦傷者を後送したが、随時変化する戦闘現場で後送地点が変わり、ロシア側で後送組織を引き受けたが、約10時間後になって後送車が到着し、また、適時に傷病者を後送できず後送途中に戦闘員が犠牲となる欠陥と、病院までの後送手順と秩序に対し問題が提起された」と明らかにした。
イ局長は、「北朝鮮軍が(戦争を通じ)多くのことを学んでいるようだ」としながらも、「負傷者が出ても、死傷者が出ても、いずれにせよ戦場に出てミッションを遂行せよということだが、目的を達成するために犠牲を強要するもの」と批判した。
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