ソ・ジソブがワイルドなイメージで戻ってきた

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今年初め、最高の人気を誇ったSBSドラマ『バリでの出来事』以後、半年ぶりにKBS 2TVの月火ミニシリーズ『ごめん、愛してる』の主人公“ムヒョク”として戻ってきた彼は、一匹の野犬を思い出させるような、ワイルドで型破りな姿で視聴者の前に立った。

『バリでの…』の“イヌク”が内面の傷と苦しみをぐっと押さえ込んでいた反面、『すまない…』の“ムヒョク”は傷をさらけ出し、破壊し、もがく。悲しみを堪える“イヌク”の潤んだ目は、苦しみと怒りがこみ上げる“ムヒョク”のギラギラした目に変わっていた。


●爆発しそうな感情を噴出させたい。

「もともと消極的で、言いたいことがうまく言えないんです。ドラマを通して、心の中にしまっていたものを吐き出してしまおうと思いました」

ソ・ジソブは『すまない…』によって、実際の自分とは違う、それでいていつも夢見てた姿になれるという期待で胸を膨らませている。“ムヒョク”は、人々の心の中に押さえ込んであるものを表現する人物である。ソ・ジソブは、人がそう簡単に表現できないものを表現するという役で、代理満足を与えている。

「“ムヒョク”は一言でいえば“野良犬”です。生き生きしてて、表現こそしませんが、胸のうちに大きな愛を抱いています」

ソ・ジソブは「今までの役とはあまりにも違うので気に入った」「視聴者が僕の演技を見て劇的に変身したと言ってくれたら嬉しい」と希望を語った。


●ソ・ジソブが出ると一冊の写真集となる

ツンツン立ったパンクヘアにジャラジャラのネックレスとピアス。髭もちゃんと剃らず、どこまでも荒れた顔…。世間に立ち向かい、ワイルドに育った“ムヒョク”らしく、ソ・ジソブはルックスも型破りな変身を遂げた。

新しいトレードマークとなるパンクヘアは、前日、髪を編んだまま寝て、朝再び1時間かけてセットしたもの。

「偏屈で荒々しくて、知らないスラングなんかないですね。一度ブチ切れたら、最後までとことんやらないと気がすまないくらい血の気が多いし」

初回放送で、ボサボサの髭にガムを噛みながら街をさまよう姿が放映された後、視聴者掲示板は「ソ・ジソブの悲しみにはまって抜け出せなかった」「爆弾ヘアでも、ボロを着てても、綴りがメチャクチャでも、ソ・ジソブが登場する場面は写真集のように美しい」と感動を訴える書き込みが続いている。


●演技の深みが、少しはわかった気がする

ソ・ジソブを一躍トップスターに仕立て上げた『バリでの…』は、何よりも彼に演技の深みを教えてくれた作品である。

「『バリでの…』を終えて、目もとに深みが出てきたとよく言われます。まだ演技が難しく、自信がないのは相変わらずですけど」

ソ・ジソブは1996年<STORM>専属モデルとして活動を始め、現在9年目になる。周りから「俳優業10年でやっとまともな演技ができる」と言われたという彼は、来年でその10年目になるという希望に満ちている。

復讐を夢見るが、結局は愛によって復讐を諦めるという、切なくも強靭な“ムヒョク”を通して、永遠に記憶される俳優になるのが、この道9年目のソ・ジソブの目標だ。

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