高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は15日午前10時33分、ソウル・ヨンサン(龍山)区ハンナム(漢南)洞の官邸で尹大統領に対し逮捕令状を執行し身柄を確保した。
これに先立ち、各放送局は公捜処の逮捕チームの一部が官邸前に到着した15日午前4時20分ごろからニュース特報を開始し逮捕の過程をリアルタイムで生中継した。
リアルタイムの放送では警察がはしごをかけて官邸に移動する様子、逮捕チームがはしごを使って車壁を越える様子など、逮捕チームが官邸に進入し1~3次阻止線を破る全ての過程が空から見下ろす構図で全て中継された。
現職大統領に対する逮捕自体も過去に例のない出来事だったが、今回大衆に公開された方式も前例のない形だ。
聯合ニュースによると、大統領官邸がある漢南洞の公館地域一帯は軍事機密保護法上、制限保護区域として普段から撮影が制限されている。
官邸敷地内をのぞくことのできる付近のビルの屋上などは警護処が出入り制限をし、官邸外郭もソウル警察庁の警備団が接近を制限した。
それなのになぜ生中継が可能だったのかという意見が出ている。メディアの写真・映像記者らは逮捕執行前から官邸の敷地内を撮影できる場所を見つけるため少なからず苦労したという。
代表的な「撮影スポット」はナムサン(南山)の大型ホテルだと伝えられた。一部のメディアはこのホテルの客室から望遠レンズを使用して700~800メートル離れた官邸敷地内の逮捕チームの動きを伝えた。
ただ、保安地域を撮影したという点で法的問題を含む可能性はある。大統領室は1回目に逮捕を試みた際、官邸内部を撮影したり尹大統領の散歩の様子などを撮影し報道した一部のメディアを告発した。
しかし法曹界では報道の公益性を考慮し違法性がなくなる可能性が高いという見方が多い。大統領の散歩、官邸の一部などの様子が撮影されたということだけで軍事機密が漏れたとは考え難く、特に告発の主体である大統領室が尹大統領の逮捕によりさらなる告発をする動力が下がったとの分析も出ている。
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