アシアナ航空機
アシアナ航空機
200メートル上空で運航中の航空機の非常ドアを開けた30代男性に、裁判所が控訴審でも執行猶予付きの懲役刑を言い渡した。

テグ(大邱)地裁刑事控訴4部は15日、航空機の非常ドアを開放し、乗客を恐怖に陥れた容疑(航空保安法違反)で起訴されたA被告(34)に対する控訴審で、検事の控訴を棄却し、原審判決を維持した。

1審はA被告に懲役3年、執行猶予5年を宣告し、保護観察と少なくとも5年間の精神疾患治療を命令した。

裁判所は「原審の刑が過度でも不足でもなく適切に判断された」として控訴棄却理由を明らかにした。

A被告は2023年5月26日、チェジュ(済州)国際空港を出発し、大邱国際空港に向かうアシアナ航空機が上空高度224mを時速260kmの速度で下降していたところ、非常脱出口のレバーを操作し、ドアを開けた容疑で裁判にかけられた。

原審判決後、検察は量刑不当を理由に控訴し、A被告は控訴しなかった。

これに先立ち、原審は「被告人は運行中の航空機の非常ドアを開け、多くの乗客を危険に陥れ、大きな事故につながりかねないという点で罪悪感が非常に重い」としながらも「犯行を認めており、精神鑑定の結果、統合失調症の可能性があり、少なくとも5年間の定期診療が必要に見える」と量刑理由を明らかにした。

A被告はこの裁判とは別に、事件当日のドア開放によって乗客15人に適応障害などの傷害を加えた容疑でも追加起訴され、昨年11月に懲役1年6か月に執行猶予2年、社会奉仕200時間を宣告されている。
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