関税庁によると、今年の1月1日から20日までの輸出額は316億ドル(約4兆9000円、通関ベース暫定値)で、昨年の同じ時期より5.1%減少した。
大半の品目・地域で輸出が軒並み低迷した。韓国最大の輸出品目である半導体の輸出額は前の年に比べて19.2%増の63億ドル(約9800億円)と善戦したが、乗用車(マイナス7.3%)と鉄鋼(マイナス3.2%)、石油(マイナス29.9%)、船舶(マイナス16.2%)、自動車部品(マイナス10.1%)、無線通信機器(マイナス18.8%)など、半導体を除いたほぼすべての品目の輸出が前の年に比べて減少した。
地域別でも中国向け輸出(65億ドル/約1兆10億円)が4.9%減少したのをはじめ、米国向け輸出(56億ドル/約8700億円)と欧州連合(EU)向け輸出(34億ドル/約5280億円)もそれぞれ9.6%と4%減少した。
操業日数が前の年に比べて減ったことも約6.5%の輸出減少に影響したものとみられる。しかし、操業日数の影響を排除した1日の平均輸出額も前年比の増加率が1.4%まで下がるなど、鈍化の流れ自体は変わらなかった。
このまま推移した場合、今月の輸出額の減少が確実視されている。今月はまだ11日残っているが、今年の旧正月連休が2月から1月に繰り上げられ、振替休日もあって営業日数が前の年に比べて4日減少するため、1日の平均輸出額が16.7%以上増加しない限り、月間輸出額は減少する。このままでは、2023年の10月から続いていた輸出増加の流れが16ヵ月ぶりに減少に転じる見通しだ。
産業部のチョ・インノ貿易政策官は「20日まで1日の平均輸出額は小幅に増加しているが、今月末の旧正月連休に加えて中国の春節とベトナムのタットなど連休も控えており、月間では一時的な鈍化が予想される」と述べた。
就任直後からさまざまな行政命令を出しているトランプ米大統領が普遍関税の賦課を完全に否定しなかった点も韓国の輸出にはマイナスの影響を与えている。韓国政府は今年、過去最大の7000億ドル(約108兆円)以上の輸出計画を立てながらも、上半期の輸出減少期を経て下半期に上昇に転じると予想している。
トランプ大統領は就任日に普遍関税に関する質問に対し「まだ準備していないが、早急に賦課を始める」と述べて「すべての国が米国を利用しており、わが国はほとんどすべての国に対して赤字だ」と述べた。
ソガン(西江)大学国際通商学科のホ・ユン教授は「トランプ大統領は関税の賦課を強行し、何かを得ようとするものとみられる」と述べ、「全世界の保護貿易主義基調がさらに強くなり、中国が(米国を)迂回して輸出しようとするため、韓国の輸出は厳しい状況が続く恐れがある」と述べた。
トランプ新政権が注視する対米貿易収支の黒字幅は今年に入って小幅に減少した。対米輸出(56億ドル/約8700億円)が9.6%減少した反面、輸入(42億ドル/約6530億円)は3.5%増加し、貿易収支は14億ドル(約2170億円)の黒字を記録した。前の月の同じ期間(12月1日から20日)の対米貿易収支黒字は33億ドル(約5130億円)だったが、半分以上減少した。
チェ・サンモク(崔相穆)大統領権限代行副首相兼企画財政部長官は、まもなくトランプ大統領との電話通話を行う予定だ。崔大統領権限代行はこの日、政府のソウル庁舎で対外経済懸案懇談会を開き、「トランプ新政権が今後発表する行政命令を注視し、韓国経済に及ぼす影響の検証を行い、対応策を綿密に立てる」と述べ、「トランプ大統領が関心を示す造船業の協力など、機会要因も積極的に活用する」と述べた。
一方で、同じ期間の韓国の輸入額(354億ドル/約5兆5000億円)も前の年に比べて1.7%減少した。しかし、輸出額の減少幅が輸入額より大きいため、貿易収支は38億ドル(約5900億円)の赤字を記録した。対米貿易収支の黒字幅が縮小した中で、対中国の赤字幅(14億ドル/約2170億円)も拡大した。
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