公捜処の検事と捜査官は同日午後5時半ごろに同処が入る政府果川庁舎を出発し、5時45分すぎに京畿道義王市のソウル拘置所に到着した。尹大統領が憲法裁判所で開かれた弾劾審判の第3回弁論に出席した後、すぐに拘置所に戻ると見込んで移動したものとみられる。
しかし、尹大統領は国軍ソウル地区病院に移動して診察を受け、拘置所に戻ったのは午後9時を過ぎており、人権保護規定上取り調べは不可能な状況だった。
尹大統領は前日に拘置所の医務官の診察を受け、拘置所長の許可を得て同病院での検診を予定していたが、公捜処はこれを知らずに拘置所を訪れたという。
現職大統領の動線は機密事項のため公捜処には知らされていなかったとみられるが、一部では公捜処が尹大統領の弁護団と事前に意思疎通していれば無駄足を踏むことはなかったのではないかという声も上がっている。
公捜処は、尹大統領を強制的に連行する代わりに拘置所内で取り調べを行うことも検討している。この日の訪問前には、拘置所に対し内部に取り調べ室を用意するよう要請する文書を送った。
公捜処は早ければ22日にも再連行や拘置所での取り調べを試みる計画だ。
15日に拘束された尹大統領は16日と17日の出頭要請に応じず、19日と20日の出頭も拒否した。公捜処は20日午後、尹大統領を強制的に連行しようとしたが、尹大統領の拒否で実現しなかった。
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