呂寅兄(ヨ・インヒョン)前国軍防諜司令官の証言終了後に発言の機会を得てこのように述べた。
尹大統領は「選管に(軍を)送れと言ったのは、私が金龍顕(キム・ヨンヒョン)国防部長官(当時)に話したこと」とし「犯罪捜査の概念ではなく、選管に入って国家情報院がすべて点検することができなかった選管の電算システムがどのようなもので、どのように稼動するのか点検するよう言ったため、戒厳軍が入ったと私は承知している」と述べた。
尹大統領は昨年11月29日または30日に金氏に非常戒厳について話し、このように指示したという。
検事総長などを務めた尹大統領は、自身が検察にいたころ選挙に関する事件や訴訟について報告を受け、投票箱から常識では考えられない投票用紙が出てくることを知っており、選挙を巡る不正について問題意識をもっていたなどと説明した。
ただ尹大統領は、選管に送られた軍人らはサーバーの押収などについて考えたのかもしれないが、自身が出した指示は設備がどのようなシステムで動いているのか確認するよう求めたものだったとし、「ハードウエアだけでなく、ソフトウエアやコンテンツも何も押収しなかったと報告を受けた」と付け加えた。
また尹大統領は戒厳を宣言する前、閣僚に対し、今回の戒厳が「警告のためのもの」という内容については話さなかったと明らかにした。
尹大統領は「長官(金龍顕氏)に話した時は戒厳の形式を借りた国民への訴えであり、国会の戒厳解除要求決議があれば直ちに(解除)すると話したが、そのような内容は解除してから説明しなければならず、閣僚たちに戒厳前には話すことができない」と述べた。
また「国防部長官も指揮官や司令官らに、この戒厳はすぐに解除される戒厳であり、全体で投入される軍の兵力は少ないという話をせず、憲法にしたがって各自が引き受けた業務をするようにさせたところ、各自が定められたマニュアルどおりに行動したため、私や長官が考えた以上の何らかの措置を準備した可能性はある」と述べた。
Copyright 2025YONHAPNEWS. All rights reserved. 40