ラインデジタルフロンティアの金信培・最高事業成長責任者(ネイバーウェブトゥーン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
ラインデジタルフロンティアの金信培・最高事業成長責任者(ネイバーウェブトゥーン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【東京聯合ニュース】韓国インターネットサービス大手NAVER(ネイバー)の子会社、ネイバーウェブトゥーンが日本で展開する電子コミックサービス「LINEマンガ」の運営会社、ラインデジタルフロンティア(LDF、東京都品川区)の金信培(キム・シンベ)最高事業成長責任者(CGO)は12日、同社で記者会見を行い、今後の事業計画を発表した。

 金氏は、先月LINEマンガが日本のアプリマーケットでシェア51%(アプリ売上高基準)を記録し、1位に浮上したことは始まりに過ぎないと述べた上で「『漫画の未来をつくる』がわが社のビジョン」とし、「単行本をウェブトゥーン(縦読み漫画)に変えるという意味ではなく、漫画をデジタル化して人工知能(AI)の推薦(機能)で広く紹介し、映像化や知的財産(IP)事業を通じて世界に進出できるようにする」と説明した。

 このために力を入れているのがメディアミックスの強化だ。なかでも、ウェブトゥーンのドラマ、映画、アニメーションなどへの映像化に積極的に乗り出している。

 金氏は、日本でウェブトゥーンがドラマ化されたのは一昨年まで年間1~2作にとどまっていたが、昨年は計12作が映像化されたと明らかにした。

 さらに、今年は計20作のアニメ化プロジェクトを稼働させることが目標として、「クレバテス―魔獣の王と赤子と屍の勇者」「黒の月:月の祭壇」「全知的な読者の視点から」などのアニメ化プロジェクトが進行中だと説明した。LDFはこれらの作品のアニメーション製作委員会にも参加している。

 日本発のウェブトゥーン「先輩はおとこのこ」は、昨年のテレビアニメ放映に続いて今月劇場版アニメが公開される。

 このほど渋谷にオープンした「入学傭兵」のポップアップストアもIPビジネス拡大の一環だ。

 LDFはウェブトゥーン作家や作品、スタジオへの投資も拡大している。

 金氏は「スタジオナンバーナイン」など新たな制作会社の発掘と投資を続ける計画だとし、投資利益率(ROI)が低くても投資できる精神力と財力がライバル企業との差別点だと分析。漫画とウェブトゥーンを対決させるのではなく、共生させることが重要だと強調した。

 大学で電子工学を専攻した金氏は、講義室よりも漫画喫茶で多くの時間を過ごしたとし、「漫画が大好きで(親会社の)ネイバーウェブトゥーンのキム・ジュング最高経営責任者(CEO)にも『任せてもらえれば何でもする』と言った」と笑った。

 LDFが最も期待するのは日本のデジタル漫画市場の成長性だ。

 金氏は「日本市場は引き続き成長できると確信している。本当に幅広い読者層を持ち、(デジタル漫画読者の)年齢層は10代から60代まで分布している。海外の作品を日本に持ち込み、日本の作品を世界に送り出すことで発展を続けると期待している」と語った。


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