同志社大が故人に名誉博士号を授与するのは1875年の開学以来初めて。大学関係者は名誉博士号の授与を決めたことについて、在学中に逮捕され、その後獄死した尹東柱を守れなかった自責の念が込められた特別な決定だと説明した。
授与式には尹東柱のおいの尹仁石(ユン・インソク)成均館大名誉教授が出席した。
同氏は聯合ニュースの取材に「1995年に同志社大に詩碑が建立され、30年の間にに日本で尹東柱の影響が大きくなっていることが認められた」と話した。今年は同大の今出川キャンパス(京都市上京区)に尹東柱の詩碑が建てられてから30年の節目の年となる。
詩碑の前では尹東柱の追悼式も開かれた。韓国の陳昌洙(チン・チャンス)駐大阪総領事は「韓日両国の悲しい歴史の中で熾烈(しれつ)に生きた尹東柱詩人の生涯と人生に対する敬虔(けいけん)な姿勢を振り返る貴重な時間になった」とし、「韓日国交正常化60周年の意義深い年に詩人の精神を再確認し、韓日友好のためさらに努力する」と強調した。
尹東柱は1942年に日本に渡り、立教大や同志社大で学んだ。ハングルで詩をつくったとして同志社大在学中に治安維持法違反の疑いで逮捕され、44年に懲役2年の刑が確定。45年2月16日に福岡刑務所で獄死した。
没後80年の今年は日本で追悼行事が続く予定だ。東京の立教大では今月23日に記念講演会と朗読会が開かれる。
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