キム・セロンさん告別式しめやかに　「天才子役」の早すぎる死に悲しみの声

【ソウル聯合ニュース】１６日に亡くなった韓国の女優キム・セロンさん（享年２４）の告別式が１９日午前、ソウル市内にある病院の葬儀場でしめやかに営まれた。

　告別式にはキムさんと親交の深かった女優のキム・ボラさん、男性グループＡＢ６ＩＸ（エイビーシックス）のパク・ウジンさん、俳優で歌手のクォン・ヒョンビンさんなどが参列した。

　キムさんは１６日午後、ソウル市内の自宅で遺体で発見された。自死とみられる。

　祭壇が設けられた葬儀場には韓国映画「アジョシ」で共演した俳優のウォンビンさん、女優のハン・ソヒさん、兄妹デュオＡＫＭＵ（アクミュー）のイ・チャンヒョクさんとイ・スヒョンさん、タレントのチャン・ソンギュさんなどが弔問に訪れた。

　また、キム・オクビンさん、ソ・イェジさん、チョン・ヒョソンさん、ホン・ソクチョンさん、イ・ジョンヒョクさんなどがＳＮＳに追悼のメッセージを投稿した。

　２００１年に雑誌の子役モデルとして芸能界入りしたキム・セロンさんは、０９年に韓仏合作映画「冬の小鳥」に出演し、俳優の道を歩み始めた。

　同作はカンヌ国際映画祭に招待され、キムさんは韓国人俳優としてカンヌのレッドカーペットを歩いた最年少記録を打ち立てた。その後も「アジョシ」「私の少女」などで高い演技力を発揮し、「天才子役」と呼ばれた。

　しかし、２２年５月に飲酒運転で交通事故を起こし、活動を中断。出演が決まっていた韓国ドラマ「車輪」を降板し、撮影をほぼ終えていた米動画配信大手ネットフリックスのオリジナル韓国ドラマ「ブラッドハウンド」では出演シーンがカットされた。

　その後、演劇「トンチミ」（原題）で２年ぶりに活動を再開すると発表したが、批判を受けると翌日に「健康上の理由」として降板した。現在は、遺作となった映画「ギターマン」（原題）が公開を控えている。

　キムさんの早すぎる死を巡り、芸能人を誹謗（ひぼう）中傷するネット上のコメントや報道に対して厳格な基準を設ける必要があるとの指摘も出ている。