北朝鮮専門メディアのデイリーNKによると17日、「特大型犯罪事件」とされる北朝鮮ナンポ(南浦)市オンチョン(温泉)郡の党委員会幹部らの接待行為について、同事件に関わった者が処罰されることになった。
この事件は先月末に発生した。温泉郡の党委員会の幹部約40人は、郡党全員会議を形式的に行った後、集団で接待を受けた。当初は地方経済の発展のために献身を誓う場として準備されていたが、実際の雰囲気はこれとは正反対だったという。
消息筋は「盛り上がった幹部らが女性ボランティアを連れて温泉に入るなど、不適切な行為があった」とし、「接待を受けた幹部だけでなく、食堂や温泉旅館の職員らや女性ボランティアらも相次いで処罰対象になった」と伝えた。
党の指導幹部らがボランティア団体に所属している女性らから飲酒接待を受け、さらに浴場で性的接待まで受けていたのだ。
さらに消息筋は「社会給養管理所傘下の施設にボランティアとして入るためには家柄が良くなければならず、賄賂も必要だ」としており、「200ドル(約3万300円)から300ドル(約4万5400円)を支払って娘をボランティアとして送り込んだ両親が、汚いレッテルを貼られて追い出されたことに対し怒りをあらわにしている」と明らかにした。
金総書記は先月27日に開かれた中央委員会秘書局拡大会議でこの事件に言及した。金総書記は「重大な党規律違反および道徳秩序撹乱罪」と述べ、「我が党の厳しい規律路線を公に否定するものとみなす」と強く批判した。
党中央委員会秘書局は、労働党の規約により南浦市温泉郡党委員会を解散することを決め、加担者に対し厳正な処理案を提出することを求めている。
さらに、この事件に関わった女性ボランティアまでが解任または停職処分を受けた。不適切な場に接待員として動員されたため、思想再教育の対象者に含まれるという。この他にも接待の席に女性ボランティアを入れた食堂や温泉旅館などの関係者らも処罰対象とされているという。
北朝鮮で浴場でこのような事件が起きたのは今回が初めてではない。2024年6月にはハムギョンナムド(咸鏡南道)ハムン(咸興)市で高校2年生が浴場で集団で性的関係を持ち、麻薬まで使用していた事実が明らかになった。
これを受け、北朝鮮内閣の人民奉仕総局は2024年9月、全国のボランティア活動の志望生らに対し、スキンケアや美容室、マッサージ、浴場などのボランティア施設での不適切な行為をなくすよう指示していたが、このような事件が再発してしまった。
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