韓国の鉄鋼業界によると、同社は24日正午から唐津製鉄所の冷延工場PL/TCM(Pickling Line/Tandem Cold Mill)設備に対して部分的な職場閉鎖を行った。PL/TCMは、冷延鋼板の生産に先立ち、素材である熱延鋼板の表面の不純物を除去し、後工程である冷延鋼板生産ラインに送るための前圧延を行う設備だ。PL/TCMは冷延生産ラインの先行工程であり、連続工程の特性上、PL/TCMが稼働しない場合、素材が枯渇し、後工程も事実上稼働不可能となる。
同社は部分的な職場閉鎖の決定背景について、「現代製鉄唐津冷延支会の労働組合によるPL/TCMの部分的なストライキが、該当工程だけでなく冷延全工程の操業を停止させ、会社に巨額の損失と顧客の信頼低下による経営悪化をもたらしている」と述べている。
さらに、「特に昨年1月21日から総ストライキと連続工程の一部を制限する部分的・一時的なストライキが繰り返されており、全体の生産スケジュールの確定に困難が生じ、操業の安定性確保にも支障が出ている状況だ。これにより、会社は争議行為による経済的損失を最小限に抑え、事業所の安全のためにPL/TCM設備に対する防御的な職場閉鎖を決定した」と付け加えた。
また、同社は今回の職場閉鎖決定に関して「正当性を失った労働組合の争議行為に対して、対抗できる理由を持てるようになった」と強調している。
同社の労使は昨年9月の顔合わせ以降、団体交渉を進めているが、合意点を見出せずにいる。会社は基本給450%に定額1000万ウォンを加えた案を提示したが、労働組合側はこれを受け入れていない。
2024年の経営実績は、別途基準で当期純利益473億ウォンの黒字であったが、成果金の提示以降、約650億ウォンの赤字に転換し、この内容を修正公示した。
一方、同社は1日から22日までの労使紛争により冷延部門で約27万トンの生産損失が発生し、損失額は254億ウォン(約26億円)に達する見込みだ。
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