不二越で強制労働させられた被害者ら(資料写真)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
不二越で強制労働させられた被害者ら(資料写真)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【東京聯合ニュース】日本による植民地時代の韓国人徴用被害者、故イム・ヨンスクさんの夫の金明培(キム・ミョンベ)さんが26日、日本の富山市内で開かれた機械メーカー・不二越の株主総会に出席し、徴用被害者への謝罪と賠償を求めた。金さんは昨年も同社の株主総会に出席し、謝罪を要求している。

 金さんは「妻は12歳で韓国から連行されて強制労働させられ、2003年に日本で訴訟を起こしたが翌年亡くなった」とし、「韓国の大法院(最高裁)では勝訴し妻の長年の恨みを晴らすことができた」と話した。

 また「不二越は大法院が出した判決に対し、何もしていない」とし、「判決が出たのだから謝罪しなければならないのではないか」と指摘した。

 これに対し不二越の黒沢勉社長は、1965年の韓日請求権協定で全て解決された問題とし、日本政府と対応策を話し合うと述べた。

 市民団体の関係者は「この事案は民間企業と個人の問題であるにも関わらず、不二越が政府について言及し責任を回避しようとしている」と指摘した。

 金さんは同社の株主として株主総会に出席し、会社側に発言したという。

 金さんは昨年2月にも同社の株主総会に出席して賠償を要求したが、同社は拒否する意思を示した。

 イム・ヨンスクさんは国民学校(小学校)の卒業を控えた1945年3月、軍需企業だった不二越の工場に動員され、1日8時間、飛行機の部品を作った。

 2003年に不二越を相手取って富山地裁に損害賠償訴訟を起こしたが、同地裁は11年、個人の賠償請求権は消滅したとして原告の訴えを棄却した。

 一方、韓国大法院は昨年1月、徴用被害者と遺族が不二越を相手取って損害賠償を求めた訴訟3件の上告審判決でそれぞれ下級審判決を支持。不二越に対し被害者1人当たり8000万ウォン(約834万円)~1億ウォンの計21億ウォンと遅延損害金の支払いを命じる判決が確定した。


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