対象となるのは「特別管理地域」に指定された「レッドゾーン」(北村路11ギル、3万4000平方メートル)で、午後5時から翌日午前10時まで観光客の出入りが制限される。ただし、住民と知人・親戚、商業関係者、宿泊客、店舗利用客などの出入りは認められる。
これに先立ち、区は地域住民と共存する観光文化の定着のため、昨年7月に北村を「特別管理地域」に指定し、住民の不便度に応じてレッドゾーン、イエローゾーン、オレンジゾーンに分類。訪問客が最も多い住居用韓屋の密集地域はレッドゾーンに指定された。
制限時間内にレッドゾーンに出入りした観光客には10万ウォン(約1万円)の過料が科される。
訪問制限の初日、北村韓屋村の至る所に「北村保安官」と呼ばれる人たちが立っていた。同区の公務員とボランティアで、午後5時になると韓国語、英語、日本語、中国語で「観光客訪問時間制限区域」「過料10万ウォン」と書かれたプラカードを持ち、観光客を案内していた。
一部の観光客からは「制度の趣旨は理解するが制限時間を午後6時からにしてほしい」「もっと見て回りたかったが残念だ」といった声も聞かれた。
北村一帯の商業関係者の多くは同政策に反対の立場を示している。カフェや雑貨店は午後6時ごろに閉店するが、午後5時からの観光客訪問制限で売り上げに影響が出ると主張している。
あるカフェの店主は「迷惑をかける観光客を注意すべきで、全ての観光客の訪問を制限するのはどうかと思う。代案を探してほしい」と述べた。
一方、レッドゾーン一帯の住民たちは夕方以降の観光客訪問制限措置が必要だとの立場だ。ある住民は「家の門扉の前で写真を撮る観光客も多く、騒音に悩まされている。規制は絶対に必要だ」と訴えた。
区は、売り上げに与える打撃を懸念する商業関係者と定住権保護を望む住民の意見が対立しているため、双方の意見を聞き対策を講じる方針だ。
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