ユン大統領の釈放の知らせを聞いたクァンファムン(光化門)やヨイド(汝矣島)に集まっていた支持者らは官邸前へ押し寄せ、「勝った」と歓声を上げた。
ユン大統領が8日午後5時50分ごろ、キョンギド(京畿道)ウィワン(義王)市のソウル拘置所を出発し、漢南洞の官邸へ向かうというニュースが伝えられると、近隣のソウル地下鉄6号線ハンガンジン(漢江鎮)駅は支持者で埋め尽くされた。
彼らは地下鉄駅の中から「ユン・ソクヨル大統領!」「われわれが守る!」と叫びながら官邸へ向かって歩いていった。ユン大統領の到着時間が近づくと、両手に太極旗(韓国国旗)と星条旗を掲げた支持者らが官邸へ走っていく姿も見られた。
太極旗を振りながら歩いていた20代男性イ氏は「光化門の集会にいたが”官邸へ移動しよう”と言われたので向かっている」とし、「法治が正しく機能しているようだ」と語った。
ユン大統領が午後6時17分ごろ、漢南洞の官邸前に到着すると、現場の雰囲気はさらに高まった。ユン大統領は警護車両に乗ったまま官邸に入らず、入り口で車から降りた。
大型スクリーンにユン大統領の姿が映し出されると、支持者らの歓声はさらに大きくなった。ユン大統領は歓声を送る支持者らに向かって5分ほど拳を握りしめながらあいさつをした。
支持者らも「勝った!」という掛け声を絶え間なく叫び続けた。互いの肩をたたき合い「これまでよく頑張った」と声を掛け合ったり、抱き合いながら飛び跳ねる人々の姿も見られた。
太極旗を販売していたある小売人は「今日は特別な日だから」と言って、周囲の人々に太極旗を配る姿もあった。
この日、集会を主催した「シエハンス(神の一手)」側の司会者は、ユン大統領が再び車に乗って官邸に入ると「今日は警察も騒音規制はできないだろう」と言い、「もっと大きな声で叫ぼう!」と呼びかけた。
さらに、「皆さん、早く解散しようと言う人もいるが、われわれは最後まで大統領を守り抜こう」とし、「今週は弾劾を棄却させ、来週の月曜日には大統領を出勤させるべきではないか」と訴えた。
大統領官邸到着後も群衆が押し寄せると、警察は安全管理に乗り出した。
官邸前には機動隊18部隊(約1,100人)が配置されており、漢江鎮駅から歩いて移動する集会参加者が道路を横断できるよう、警察は信号に合わせて車両の通行を制御した。
一方、裁判所は7日、ユン大統領の拘束取消請求を認めた。
再抗告を検討していた検察は、熟考の末、この日午後5時15分ごろ、ユン大統領の釈放を指示した。
拘置所を出たユン大統領は弁護団を通じて「違法を正してくれた中央地裁の裁判部の勇気と決断に感謝する」との立場を明らかにした。
これに対し「ユン・ソクヨル即時退陣・社会大改革非常行動」は緊急声明を発表し「先ほど内乱首謀者ユン・ソクヨルがソウル拘置所を歩いて出てきた。裁判所がユン・ソクヨルの拘束取消を決定すると、検察は釈放を指示し、結局権力者に加担する道を選んだ」と非難。
さらに「どうしてこんなことが起こるのか。労働者や市民の拘束は容認しながら、内乱首謀者ユン・ソクヨルには異例の特恵を与える検察権力を、われわれは黙って見過ごすことはできない」と強く批判した。
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