ソウル南方・平沢の米軍基地キャンプ・ハンフリーに配備されている地対空誘導弾パトリオットミサイル=10日、平沢(聯合ニュース)
ソウル南方・平沢の米軍基地キャンプ・ハンフリーに配備されている地対空誘導弾パトリオットミサイル=10日、平沢(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が10日に数発の近距離弾道ミサイル(CRBM)を発射したが、対外向けの朝鮮中央通信や朝鮮労働党機関紙、労働新聞などは11日午前までにミサイル発射について報じていない。

 朝鮮中央通信は朝鮮半島有事を想定した定例の韓米合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」が10日に始まったことを取り上げ、「侵略的で対立的な戦争試演」だとして、「今回の演習期間に昨年発表された『核抑止・核作戦指針』に基づき、われわれの核兵器施設に対する『事前原点打撃』を狙う『作戦計画2022』を適用しようと試みている」と非難。旅団級の野外機動訓練や警察と政府機関が参加する統合防衛訓練が昨年より拡大されたことなど、演習規模についても詳しく伝えた。

 労働新聞は「毎年、各種の最新核戦争装備と膨大な侵略武力、民間人まで動員し、傀儡(かいらい)韓国の全域を作戦舞台に繰り広げる合同軍事演習」だとし、「わが共和国を狙った侵略的な核戦争演習」と非難した。

 韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は10日午後1時50分ごろ、南西部の黄海北道・黄州付近から朝鮮半島西の黄海に向けて数発の弾道ミサイルを発射した。ミサイルは60~100キロ飛行したとされ、射程300キロ以下の近距離弾道ミサイルと推定された。

 北朝鮮メディアは弾道ミサイル発射の翌朝、「試験射撃」などと関連事実を伝えてきたが、今回は報道していない。


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