大統領室庁舎(資料写真)=(聯合ニュース)
大統領室庁舎(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の大統領室は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の罷免の是非を判断する憲法裁判所の弾劾審判の決定が予想より遅れていることについて、「冷静に待つ」との立場を維持している。

 尹大統領が釈放された8日から20日まで、大統領室は首席秘書官会議や安全保障関連会議を開くなどし、憲法裁の決定に備えている。

 一部では憲法裁の決定が遅れていることを前向きに受け止める雰囲気もある。大統領室関係者は「結果は予断できない」としながらも、「議論が長引いていることをみれば、少なくとも憲法裁内部でどちらかに偏った一方的な議論が行われているわけではないと思われる」との考えを示した。別の関係者も「憲法裁が熟慮しているのはそれなりの理由があるはずだ」と述べた。

 尹大統領弾劾の決定には現在8人体制の憲法裁裁判官の6人以上の賛成が必要だが、反対意見があり決定が遅れているとの見方もある。

 また、憲法裁が13日、監査院長や検事3人の弾劾訴追を全員一致で棄却したことも前向きなシグナルとして受け止めている。尹大統領が野党の弾劾訴追による国政の麻痺(まひ)を「非常戒厳」宣言の主な理由に挙げたためだ。

 一部の大統領室職員は今週末に開かれる尹大統領の弾劾反対の集会に個人資格で参加するという。

 尹大統領の弾劾審判は先月25日に結審し、憲法裁はほぼ毎日評議を行っているが、結審から3週間が過ぎても宣告日を指定していない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾審判では結審から約2週間後に決定を言い渡した。


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