9号線シンクホールの悲劇...4年前にすでに「強い懸念」=韓国
9号線シンクホールの悲劇...4年前にすでに「強い懸念」=韓国
韓国ソウル市カンドン(江東)区ミョンイル(明逸)洞の交差点で大型シンクホールが発生し、穴に落ちたオートバイ運転手が死亡した状態で発見された中、今回の事故は4年前から予測されていたことが分かった。

 26日、JTBCとザ・ファクトなどによると、シンクホール事故の原因の一つとして地下鉄9号線延長工事が指摘される中、事業施行前の環境影響評価時、「シンクホールの懸念」の意見があったことが確認された。

 ソウル市都市基盤施設本部の2021年6月の「都市鉄道9号線4段階環境影響評価」によると、環境影響評価協議会の委員9人のうち4人が地下水の流出と地盤沈下などの懸念を表明した。

 地下鉄9号線延長工事は、ソウル市都市基盤施設本部の主管で2023年に施行された。ソウル江東区中央保勲病院から高徳江日1地区一帯までつながる。1つの乗り換え駅を含め、計4つの駅が設けられ、2028年に完工する予定だ。総延長は4124キロメートルで、1工区は1348キロメートル、2工区は1290キロメートル、3工区は1486キロメートルに分かれている。事故が発生した1工区は終点である中央保勲病院から東南路までだ。

 また、韓国トンネル学会も懸念を表明した。9号線延長工事が発注された2021年4月、韓国トンネル環境学会はソウル市に公文を送った。「9号線4段階の路線がソウル世宗高速道路江東区-江東区間地下トンネルに近いので注意が必要」という内容だ。4段階の路線は、今回シンクホールが発生した地点だ。

 学会は「高速道路の地下トンネル工事の際、その地点で地盤沈下、建物の損傷などが発見された」とし、「同じ路線で行われる9号線工事について懸念しないわけにはいかない」とも述べた。

 ソウル市は9号線延長工事に着手する前に、このような学会の懸念に対し「参考にする」という回答を出しただけだった。取材が始まると、ソウル市は「学会の公文を設計に反映するように建設会社に伝えた」と明らかにした。

 ソウル市はこのような環境影響評価をめぐり、一般的な評価に過ぎず、工事中の計測結果に異常はなかったという立場だ。市関係者は「どの環境影響評価を見ても地下水位に関する話がある」と話した。その上で、「工事の過程で地下水がそれほど多く出なかったし、鋼管多段グラウト工法で地盤補強をした」とし、「トンネルの内外に設置された計測器でも異常はなかった」と説明した。
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