取引開始直後には1462ウォンをつけたものの、午前中には一時1471.5ウォンまでウォン安が進んだ。その後、1461ウォン台まで値を戻す場面もあったが、再びウォン安方向に振れ、終盤は1467ウォン台で取引を終えた。主要6通貨に対するドルの総合的な価値を示すドルインデックスは、前週末比0.64%高の102.546となった。
このウォン急落の背景には、米国の対中関税措置に対し、中国が報復関税を発表したことで、米中間の貿易摩擦が一段と激化するとの警戒感が強まったことがある。リスク回避の動きが広がり、相対的に安全資産とされるドルや円が買われた。この影響で、ウォン対円相場も一時1000ウォンを突破し、約3年ぶりの高水準をつけた。
中国は、10日から米国からの輸入品全品に34%の追加関税を課すと発表した。これに対し、メリッツ証券のチェ・ソルファ研究員は「2月と3月に一部品目にとどめていた関税措置と比較すると、予想以上に強硬な対応だ」と分析する。
市場関係者の間では、米中間の通商摩擦の余波は依然として大きいとの見方が強い。中国の報復措置に対し、米国がさらなる追加関税で対抗する可能性も指摘されている。チェ研究員は、この対立構造が打開に向かうには「両国首脳による電話協議や首脳会談といった、より高レベルの対話が必要になるだろう」と指摘している。
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