今月7日、KBSの報道によると、事故ドライバーのチャ被告(69)側の弁護人はこの日、ソウル江南区のある事務所で記者会見を開き、ドライブレコーダー以外の複数の「急発進」証拠を提示した。
公開されたドライブレコーダーの映像には、事故当日、ホテルの駐車場出口を出た瞬間から車の速度が上がり、チャ被告と助手席にいた人物が「どうしたの」、「勝手に進む」と叫ぶ声が残っていた。
チャ被告側の弁護人は、「『(ドライブレコーダーに)事故の原因を推測できる会話内容の録音がない』という警察の初期説明と矛盾する部分」と説明した。
弁護人はドライブレコーダー以外にも急発進の証拠を提示した。弁護人は、スロットルバルブの開度数値とアクセルペダルの変位量の数値が反比例して現れたEDR記録をECU(電子制御装置)ソフトウェア欠陥による急発進の証拠として提示した。
事故車両のブレーキランプが点灯しなかったことについてもECUエラーの可能性を提起した。最近の車両に自動運転機能が追加され、ECUの役割が複雑化したため、信号系統の異常など様々なエラーが発生する可能性があるということだ。
また、1審裁判の過程で国立科学捜査院関係者の証言も事実に反すると指摘した。
これに先立ち、今年2月、ソウル中央地裁1審裁判部は、市庁駅逆走事故の運転手であるチャ被告に懲役7年6カ月を宣告した。
チャ被告は昨年7月、ソウル市中区の市庁駅近くのホテルから出て一方通行の道路を逆走し、事故を起こした容疑で拘束起訴された。この事故で9人が死亡し、5人が負傷した。
チャ被告は捜査及び裁判過程で急発進を主張したが、1審は国立科学捜査研究院の鑑定・実験などを根拠にこれを否定した。
裁判部は「急発進の時に見られる特徴が発見されなかった」とし、「被告人がアクセルペダルをブレーキペダルと間違えて踏むなど、義務に違反して加速、ブレーキなどを適切に操作できなかったために発生したと考えるのが相当」と判断した。
チャ被告は1審判決に不服を訴え、30日に控訴審の初公判が開かれる予定だ。
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