韓国空軍戦闘機を無断撮影の中国籍高校生、父親は公安関係者か
韓国空軍戦闘機を無断撮影の中国籍高校生、父親は公安関係者か
韓国・水原の空軍第10戦闘飛行団付近で、韓国空軍の戦闘機などを無許可で撮影したとして、軍事基地および軍事施設保護法違反容疑で摘発された10代後半の中国籍の男子高校生の父親が、中国の公安関係者である可能性が高いことが8日、捜査当局への取材で分かった。

 同高校生は、同年代中国籍の少年と2人で、先月21日夜、第10戦闘飛行団が駐屯する水原空軍基地周辺において、デジタル一眼レフカメラや携帯電話を用いて離着陸する戦闘機を無断で撮影していたところ、近隣住民の通報により駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。

 2人はいずれも中国の高校生で、先月18日に観光ビザで韓国に入国していた。所持していたカメラや携帯電話からは、複数の戦闘機の画像が確認された。調べに対し、「以前から航空機の写真を撮るのが趣味だった」と供述しているという。

 一部からは、2人が水原空軍基地に加え、在韓米軍の第7空軍と韓国空軍作戦司令部が駐屯している平沢の烏山空軍基地周辺でも同様の撮影行為を行っていた疑いも指摘されている。

 現在、京畿南部警察庁安保捜査課、韓国国家情報院、国軍防諜司令部などが合同で捜査を進めている。捜査当局は、逮捕時に任意同行した同高校生らを刑事立件し、水原空軍基地以外の軍事施設や、空港、港湾といった国家重要施設においても同様の行動がなかったか、慎重に捜査を進めている模様だ。

 中国人高校生が観光目的で入国後、機密性の高い軍事施設の近辺で戦闘機を撮影した背景や、公安である父親が何らかの形で関与した疑いについても、捜査の焦点となっている。

 今後の捜査の進展次第では、韓中間の外交・軍事的な波紋が広がる可能性も否定できない。捜査当局は、被疑者が未成年である点を考慮し、捜査状況などを保護者に通知しているとみられる。

 韓国国内では近年、中国籍の人物による重要施設周辺での無断撮影が相次いでいる。昨年6月には、中国籍の3人がドローンを用いて釜山港に入港した米海軍の航空母艦を違法に撮影し逮捕されたほか、同年11月には別の中国籍の人物がドローンで韓国国家情報院を撮影し逮捕されている。今年に入ってからも1月には、国家重要施設の中でも最高ランクに指定される済州国際空港をドローンで撮影した中国籍の人物が検挙されている。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 104